しごと

マーケティングリサーチとは何か?の説明にNHK朝ドラの「まんぷくヌードル」が最適である理由

こんにちは。

わたしは45歳で脱サラしたのですが、前職について訊かれるとけっこう困ることがあります。

わかりにくい「マーケティングリサーチ(市場調査)」の仕事

わたしは29歳から45歳にかけて、ずっと「マーケティングリサーチ(市場調査)」という職種に就いていました。

「マーケティングリサーチ(市場調査)」とは、乱暴にまとめると、「(ある商品について)どうやったら売れるか」を考える・調べる仕事。

でも言葉で伝えると、わかったようなわからないような顔をされます。
どうもリアリティがないみたい・・・
確かに「商品開発」「営業」「経理」のように、イメージしやすい職種ではないんですね。

そんな折、2018年から2019年にかけてずっと見ていた、NHKの朝ドラ「まんぷく」。

チキンラーメン、カップヌードルを開発した安藤百福さんとその奥さん(仁子さん)の生涯を描いたものですが、これを見ていて、

「これは優れたマーケティングリサーチだなぁ」

と思ったシーンがたくさんあり、「マーケティングリサーチとは何か」を伝えるのに使いやすそうなので書いてみます。

売れないまんぷくヌードル

物語も終盤に入ってからなのですが、まんぷくヌードル(カップヌードル)がいよいよ開発されました。

値段は100円。

当時、袋に入ったチキンラーメンが30円の時代、周囲の人々は

「100円は高すぎる!!」

と猛反発します。

 

案の定、まんぷくヌードルはさっぱり売れません。

当然、関係者はみんな考えます。
なぜ売れないのか?どうしたら売れるか?

ここが「マーケティングリサーチ(市場調査)」のスタートです。

売れない理由~仮説を立てる関係者たち

まず、社員たちが集まります。

「価格が高いせいです。社長、安くしましょう!」

そして、パッケージデザインを担当したデザイナーの名木くんは、泣きます。

「ぼくの描いたパッケージデザインが悪いから、う、う、売れない・・・っっ」

名木くん好きです

 

この、「価格が悪い」「デザインが悪い」という想像。
これが「マーケティングリサーチ(市場調査)」を開始する前に必要な「仮説」です。

「マーケティングリサーチ(市場調査)」とは、仮説を立てて証明していく過程を指すのです。

”マーケティングリサーチャー”、福ちゃんの登場

しかしここで、ヒロインの福子さん(福ちゃん)はまったく違う行動に出ます!

まずスーパーに行って、消費者の行動を観察・・・。

怪しい人

そして、自分が手に取って、「まんぷくヌードルやわぁ、これ美味しいのよ~」と叫び、周りの反応を見る。

危ない人です

 

「どこでも食べられるのが、まんぷくヌードルの良いところ」だからと、実際に歩きながら食べて見せます。そして反応を観察。

完全にヤバい人!

 

そんな「カラダを張ったマーケティングリサーチ」を通して得られた福ちゃんの仮説は

「まだ誰も気づいていない、まんぷくヌードルの良さがある。そしてそれをわかるのは、新しい感性を持った若い人たちである」

ということ。

もちろん福ちゃんは「マーケティングリサーチ(市場調査)」をしているつもりも、仮説を考えているつもりでもないけれど、やっていることはまさに「マーケティングリサーチ(市場調査)」そのものといえます。

歩行者天国での試食販売というマーケティングリサーチ

そしてそのとき話題になった歩行者天国でまんぷくヌードルを売ることになったのですが、それが福ちゃんの仮説を検証する機会となりました。

まんぷくヌードルの利点(ベネフィット)は、開発者が狙った

  • 美味しい
  • どこでも食べられる
  • すぐに食べられる
  • 食器が要らない

ということだけではなく、開発者さえ気づかなかった

  • それまでは「非常識」「行儀が悪い」とされた「食べながら歩く」という行為が、若者にとっては、新時代の自由と解放の象徴となった

という新しいベネフィットを生み出していたのです。


ついでに言うと、この歩行者天国での試食販売会は、

  • 会場調査(対象者を会場に集めて行う一斉調査)
  • 有料のサンプリング
  • 広告宣伝

を兼ね備えた素晴らしい総合的なマーケティング活動だったと思います。

まとめ~新しい価値を生み出したい!

それにしても、「ゼロからまったく新しい価値を生み出す」というのは、なんと大変で、なんと楽しくて、なんとやりがいのあることかと、このドラマを見ながら思いました。

わたし自身もそんなことを思う自分にまずビックリしたのですが、新しい価値を生み出すというのは、人間の本質的な願望なのかもしれないですね。