海外旅行

アメリカ・ドライブ <コラム> アメリカのAirbnbに9軒泊まって感じた、メリット・デメリット

今回の旅行は、27日間という長丁場でした。

さすがになるべく出費を抑えたい。

今回、航空券はマイルで手配したので、一番かかるのは宿泊費です。

しかし!

調べてみると、アメリカのホテルは全般に高い・・・
東横イン?的な、「ミニマムコストでミニマムな快適を提供」という場所もあまりないんです。チェーン系のホテルは、イメージほど安くありません。

なもので、今回は「Airbnb(エアビー)」を使ってみることにしました。

「Airbnb(エアビー)」、つまり民泊です。
ふつうの人の家に、泊まらせてもらうわけですね。

Airbnb(エアビーアンドビー)は、宿泊施設・民宿を貸し出す人向けのウェブサイトである。 世界192カ国の33,000の都市で80万以上の宿を提供している。2008年8月に設立された、 サンフランシスコに本社を置く、非公開会社Airbnb, Inc. により所有、運営されている。

エアビーどころか、ほとんどアメリカ本土に宿泊したことのないわたし。
こんな感じ↓で不安満載でした。

  • 日本ほど清潔ではなさそう。
  • 銃を持った強盗とか来たらどうしよう。
  • 「治安の悪い地域は避けよう」ってどこかわからん

しかし結論からいえば、上記の不安はすべて杞憂、取り越し苦労でしたね。

そんなわけで、今回は一度に9軒も泊まったので、エアビーもかなり理解できたように思います。
メリット・デメリットをまとめますので、これからアメリカでエアビー旅行をしたい人のご参考になれば!と思います。

CONTENTS

エアビーのメリット

ホテルより割安

ほとんどの場合、同じエリアにあるホテルよりも3割~5割くらい安かったです。

大都会の場合は差が出にくい(エアビーもまぁまぁ良いお値段)ですが、ちょっとはずれた町になるとエアビーの価格はガクンと下がります。

後述するのですが、エアビーでは「ホスト(家主)や他の客と同居する可能性」があり、そればかり続くとけっこう疲れますので、たまには完全個室のホテルを組み込むのが良いです。

周囲の相場を比較して、ホテルとエアビーがあまり変わらなければホテル、エアビーが安ければエアビー、という使い分けがおススメです。

たいていのエアビーはとても清潔

エアビーをやっている家は、どこも(ウチより!?)清潔でした!!

ベッドルームはもちろん、共用の洗面所、キッチンなどはきっちり清掃されており、シーツやタオルなども清潔感あるものが用意されていました。

ホテル並みのところもしばしばあります

やっぱり水回りの清潔感はすごく大切ですよね。

エアビーでは、あとから泊り客が宿を評価するシステムがあるのですが、その中でも「清潔感」はとても大切な評価ポイント。

ホスト(家主)もとても気を遣うのかもしれません。

防犯上の不安は少ない

エアビーでは、玄関はもちろん、たいていは部屋にも内側からかかるカギがありますし、安心して過ごしていました。

ホストが同居していればより安心ですが、そうでないケースも多く、「知らない広い家にわたしとオットの二人がポツン」ということもあったのですが、問題はありませんでした。

広すぎ!

ただこればかりは「絶対」はないと思います。最終的にはここは自己責任というか、運だなぁと思いました。

センスの良い家が多い

民泊をしようというくらいだから、なのかどうかわかりませんが、家にこだわっているエアビーが多く、おしゃれな家が多かったです。

ラブリー!でも作ってるのはおっさんでした

インテリアなど、見ていて参考になるところが多い。

インテリア=ヨーロッパ(北欧)が優れていると思い込んでいましたが、アメリカ人の家は、かなり洒落ています。これは知らなかった・・・

アメリカ人の暮らしをちょっと体感できる

これがホテルと一番違うところですが、キッチンやバスルーム、リビングルームなど、実際にアメリカ人が普通に使う仕様なので、リアルライフが体感できるのは楽しい!

わたしが興味津々だったのは、やはりキッチン。

冷蔵庫、食洗機、オーブン、とにかく何でも巨大。

電子レンジは戸棚に食い込んでるタイプが多く、巨大なオーブンもだいたい完備されています。レンジ故障したら面倒そう。

しかし、大きいのだけど機能はわりとシンプルなのも意外でした。
コンパクトな家電の中に、細かい機能を詰め込んでいる日本とは対照的。

聞いたら「アメリカの家電はデカイけど機能はシンプルなので、価格は安い。ただし修理費用はすごくかかる。人を呼ぶことにおカネがかかるのよ」とのこと。
(レンジを埋め込むから大変なのでは)

複雑な機能なのになかなか壊れない日本の家電ってすごいのかもしれませんね。

なんでもないことが驚きで、オモシロかった!
ともかく帰国してから、自宅のキッチンがミニチュアドールハウスみたいに見えてしょうがなかったですw

そして、家族の在り方も興味深い。

実は(たまたまかもしれないけど)今回泊まったエアビーには、同性カップルがかなり多かったのです。

もちろん、「単なる男(女)友だち」っていうこともありえますが、中には寄り添って寝ている男性カップルもいたし(それでも友だちかもしれない・・・?)、なんでもあり。

家族というか、人間関係なんて自分が心地よければなんでもいいのかなって思ったり。

なので、「次はどんな家だろう?」ってすごく楽しみでしたね。

エアビーのデメリット

アメリカに限りませんが、「エアビー」というシステム自体について、大変だった点はいくつかあります。

アプリの使い方がやや煩雑

すべてはエアビー社のアプリを通じて行うのですが、

  • 空室を調べて、予約する
  • 支払いをする

と、ここまでは普通のホテルと同じです。

しかし、エアビーは民泊なので、家主独自のルールがいくつかあったりします。

たとえば、「正確な住所は、宿泊の3日前に教えます」というもの。

これはおそらく、冷やかしや犯罪目的の人を除外しようという防犯上のテクニックだと思うのですが、マジメに宿泊したい人にとっては、3日前まで住所がわからないのはちょっと不便。

というのは、今回わたしたちがそうだったのですが、旅行に出てしまうと、インターネットが通じにくいエリアにいることも多いのです。

さて、今日の宿の住所を調べよう!となったときに、あれ、ネットが通じない・・・と焦ったことが何度かありました。

なるべく住所が公開された時点ですぐメモっておいたりしていたのですが、何軒も予約していると、何が何だかわからなくなったりもします。

英検2級くらいの英語が必須

エアビー自体は日本語対応アプリなのですが、ホストとあいさつしたりやり取りしたりするので、英語がわからないと厳しい。

といってもそこまでややこしい話をするわけではないので、目安として英検2級くらいの英語があればいいんじゃないかなと勝手に思っています。

他人と同居することもある

今回感じた中で、これが一番のデメリットかなと思いました。

たいていのエアビーは、2~3室の部屋があります。
他の部屋に客があると、その人(グループ)と、洗面所やお風呂を共有することとなります。ホストが同居なら、もちろんホストとも。

つまり、使いたい時にシャワーやキッチンが使えない!というストレスを感じることがありえます。

自分が元気なときはいいんですけど、疲れているときに、共有の場所を通るのに知らない人と「ハーイ」とかいちいち言うのはちょっと億劫に感じるときもありました。

とはいえ、そこはお互いさま。
相手も「つかず離れず」の距離感を保って深く話しかけたりしないし、みんな旅慣れているので、なるべく他の客とかちあわないように見計らってシャワーを使うとか、手早く片づけるとかしてくれます。
もちろんこちらもそういう風に気をつけました。

結果的には今回はあまり問題なかったです。

旅行するならなるべく平日を選ぶと、他人とカチ合う可能性を減らせるかもしれません。

宿泊後のレビュー(評価)が大変

宿泊が無事終了したあとにも、やることがあります。

それは、ホストとお宅をレビュー(評価)すること。

清潔さ、正確さ、便利さ、ロケーション、コミュニケーション、コストパフォーマンス、etcといろんな評価を5点満点で行い、さらに感想を述べるのだけど、これが9軒も泊まっていると、ちと、面倒です(笑)

ただこれがエアビーではとても重要なのです。

エアビーを選ぶときに頼りになるのは、過去に泊まったひとのこのレビュー評価。

あとの人のことを考えると、正しい評価をしなければと思います。
また、ホストの稼働率にも直結するので、いい加減なことを書いたら申し訳ない。
いつも結構マジメに細かく評価しています。

ちなみにこの評価が優秀なのは、「ホスト側も客をコメントで評価できる」という点です。

たとえば、わたしはこんな感じで評価されたりしました。

Nanami and her husband we’re lovely guests! They left the room clean and communicated very well…we would definitely host them again!
(七海と彼女のオットは、とてもステキなゲストだった。部屋は清潔にきちんと使われていたし、やり取りもスムーズだった。また彼女たちをおもてなししたい)

大体のホストのメッセージは、

  • 部屋をきれいに使ったか
  • コミュニケーションはスムーズだったか
  • また泊まらせても良いと思っているか

について言及しています。
つまり、泊める側が気にしていることはそこなんだな、とわかります。

わたしがまた別のホストに宿泊依頼をしたときに、ホストはわたしの過去のレビューを見て「この客は安心だな」と思って泊めることができるわけです。

よく考えたら、泊まるほうもちょっと不安はありますが、他人を泊めるほうも不安は大きいですよね。

常識的なホストと常識的な客だけが残っていくようになっているんだなと感心しました。

まとめ:安さを追求しすぎないことが大切だと思う

メリット・デメリットはありつつも、エアビーは物理的にも経済的にも、とても助かるシステムです。

ただ9軒めぐってみて、声を大にして伝えたいことは、「安すぎるところは避けてほしい」ということ。

わたしたちもはじめはよくわからずに、「あっここ安いね~」といって決めようとしていました。

ただ、相場より安いところには必ず理由があります

一番大きなポイントは、治安の悪いエリアであること。

アメリカは、1~2ブロック離れただけで、いきなり高級住宅街がスラムっぽくなるなど、けっこう地域差が極端にあります。日本では考えにくいので、「ちょっと離れて安くなるならこっちでいいかな」なんて決めそうになりますが、ほんと、注意が必要だと思いました。

そして治安が悪くないのに安いとしたら、設備が貧相だとか、評価が高くないとか、ホストが変人とか、そういう理由があります。

バックパック的な旅をしていると、宿泊先は「寝るだけだし」と、軽く考えがち。

ただ、実際に長期の旅をしていて、良い睡眠がとれるかどうかってとても重要だなと思いました。

わたしたちは特にドライブだったので、安全運転のためにはちゃんと寝てないといけないし、疲れがたまるといろんなところで判断を鈍らせます。また、体調を崩したら本末転倒。

そのためには、やっぱり寝るところは「安全で清潔」が大前提。
そこは譲ってはならない!と思いました。

少し安くできればいいや、くらいの気持ちで、あまりカツカツに考えないことをオススメしたいです。

旅を、より自由に、楽しくしてくれるエアビー。これからもうまく利用しようと思っています。