突然ですが、ここで一旦休載にします。
実は、当初は、「連載といっても、10回も書けるかどうか?」くらいに思っていました。
ところがいざ始めてみると、意外と書きたいことが次から次に出てきて、気がつけば20回(5か月)。
その間、「読んでるよ」という声にも励まされ、なんとか続けてこられました。
日記はいつも三日坊主だった自分にとっては、僥倖です。
ありがとうございました。
ここで一旦休載にする理由は、「林業を始めてからの5年間で自分の中に溜まっていたものを、ある程度吐き出すことができた」ということが1つ。
もう1つは、「今は私にとって林業のオフシーズンで、現場に出ることも少なく、書く内容がどうしても観念的で頭でっかちになりがち」ということ。
これはおそらく、読み手からしたら読んでいても面白くないだろうし、私にしても、頭の中だけで考えすぎるのは精神衛生上もよろしくないと思いました。
1つのアウトプットに対して、その数倍のインプットが必要なこともあります。
書くことは時に苦しい作業でもありました。
それでも、林業についての考えを深める、またとない良い機会となりました。
20回の記事を通して、様々な言葉を駆使してきましたが、結局、私が最も言いたかったことは、人間の暮らしにとって木材は必要不可欠で、木材を調達する際にはなるべく環境に負荷をかけない方が良いであろうということ。
そして、そのためには、海外より身近な国内から木材を調達すること、そして環境への負荷が小さく、日本の気候風土に適した自伐型林業というスタイルが、その最適解の1つになり得る、ということに尽きます。
今、農業の世界では、行き過ぎた大規模集約化の反省から、「小さな農業」の大切さが世界的に見直されていることを、様々なメディアを通じて知ることができます。
私の連載のタイトルも実はこの「小さな農業」にあやかってつけたものです。
「小さな農業」にしても、「小さな林業」にしても、各個人に出来ることは限られています。
それでも、「小さな林業」の持つ可能性を信じて、絶望も、あきらめもせず、これからも粛々と自分に出来ることを進めていきます。
決して楽な道ではないですが、だからこそ面白い道でもあるのです。
これまで読んで下さった皆様には、心よりお礼申し上げます。
またいつかお会いしましょう。