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オット悲願(?)の薪ストーブを導入
今回のリフォーム&引っ越しに際して、特にオットが熱望したのは「薪ストーブ」でした。
もちろんわたしも憧れはありましたが、自分で薪を割れる立場でもないし、しかも我が家は「2階建ての2階部分」で暮らすスタイル。
薪を割るだけでなく、日々、2階まで運ぶって重労働過ぎん??
という感じもあって、ちょっと及び腰ではあったのですが、オットの意思はひとときも揺るぐことはなく。
結局、リフォーム計画に際して真っ先に決まったのが薪ストーブでした。
薪ストーブのブランドは「morsΦ」
薪ストーブといえば、パッとイメージされるのはこういったクラシックなタイプではないでしょうか。(写真はベルギー製ドブレというブランド)
わたしも初めはこんな感じかな~と漠然と思っていたのですが、実際に近所(といっても愛媛県)の代理店から勧められたブランドはデンマークのmorsΦ(モルソー)でした。
どうでしょうか、ちょっとすっきりしていません?
正直、薪ストーブの良しあしって全然わからない・・・
ので、ここは代理店が扱い慣れているものが一番いいだろうと思い、あまり迷わずmorsΦに決めました。デンマーク王室御用達ってのも良い。
品番は7140CBという、morsoの中では最もポピュラーなミドルサイズ。これもすんなり決定。
薪は日々、オットが準備し、文句も言わず運んでくれてます(ありがとね)。
足腰が鍛えられそう・・・
気になる薪ストーブの価格
さて、気になる価格ですが、このクラスの薪ストーブだと、本体+煙突+工事費で、わたしたちが購入した1年前だと80万円前後(業者さんや、設置条件により幅はあります)が相場でした。
実は薪ストーブ本体の価格は30万円ちょい。そう、煙突がバカ高いんです。
しかも、それらが今は、おしなべて1.3倍~1.5倍くらいの価格になってるぽい・・・
いうまでもなく、世界的な物価上昇の波を薪ストーブも受けているんですねぇ・・・
ただ、ほとんどほかの暖房(エアコンなど)を使う必要がないので、その分の電気代でいつかは薪ストーブ購入費用を賄えそうです。15年くらいはかかりそうですが(笑)
薪ストーブのメリット
薪ストーブの実用的・心理的メリットをまとめてみました。
1.独特の、柔らかい暖かさ
たとえば、同じ室温20度でも、「エアコンの20度」と「薪ストーブの20度」では、なぜか体感が違う。
以前の借家(典型的な、断熱性能のない日本の古い家)だと、エアコン暖房設定24度でガンガン暖めても、膝から下はいつもキンキンに冷たい・・・みたいな感じでしたが、今はそういうことまったくなし。
薪ストーブによる暖かさの効果はやはりダントツです。約70㎡の我が家(2階部分のみ)、暖房はほぼこの薪ストーブ1台でまかなっています。
2.見た目の癒し効果
まぁ、「火を見る」のはたいていの人がなぜか好きですよね。人間の本能?
なぜか落ち着く。抜群のリラックス効果。
3.調理できる
ストーブによっては、ストーブの中や上で調理ができるというのもメリット。
ただ我が家は、あまりその必要性を感じてないので、調理には今のところ全く使っていません。
4.燃料代かからない
オットが薪を作ってくれるので、暖房代はほぼかからない!
5.災害時に役立ちそう
電気もガスもなくても、火と暖房が確保できます。とりあえず、お湯を沸かしたり、簡単な料理をすることについて心配はありません。
薪ストーブのデメリット
一方、もちろんデメリットもあるわけで・・・
1.速暖性はない
特に我が家の薪ストーブは「対流式」という、空気を循環させてゆっくり部屋の暖めるタイプなので、暖まるまでにそこそこ時間がかかります。
たまにほかの暖房器具、特にガスファンヒーターを使うと、「あったまるの早!!便利!!」とは思いますよね(笑)
※我が家はプロパンガス用
併用していると何かと安心です。
2.「薪の確保」が大変すぎる
我が家は、オットが林業に関わっているから、自分で木を伐り、薪にして、乾燥させていますが、これ、フツーの人はなかなかできません。
とはいえ、薪を買ってしまうと結局「エアコンの電気代のほうが安い」ということにもなりかねないですし、そのへんの加減は難しいところですね。
3.導入コストが高すぎる
前述したとおり、こういった本格的な薪ストーブが欲しいとなると、導入コストがホントに高い!
薪が確保できればいずれペイできるはず、とは言っても、なかなか勇気がいる・・・。
4.煙によるトラブル注意
当然ながら煙突から煙が出るので、煙突の高さや隣家との位置関係によってはトラブルになる可能性もあります。
田舎ならほとんど問題にならないんですけどね。
5.夏、なんもしねぇ
薪ストーブを迎えたばかりで、まだ夏は迎えてないんですが、なんもしないどころが、超絶ジャマなことが想像されますよね?(笑)
ミドルサイズといっても鉄の塊なので・・・
あ、ただ、薪ストーブは「乾燥能力」も高いので、梅雨の時期などは、暑いけど薪ストーブを焚いて湿度を下げる!というのも、このあたりではよく見られる使い方です。
まぁオブジェとしてもなかなかカッコいいですし、夏には夏の付き合い方が発見できるかもしれません。
薪ストーブは3度人を暖める
書き出したらデメリットも多くなってしまいましたが(笑)、逆に言えば、薪ストーブほど人間とコミュニケ―ションを取る暖房は、他にはないかもしれません。
薪ストーブは、
- 薪を割るとき
- 火を焚いているとき
- その火で作った料理を食べるとき
の3度、人を暖めるのだそうです。
ひたすら薪のことを書いているマニアックなこの本は、ノルウェーのベストセラーエッセイ。
日本なんかよりも、はるかに深く深く薪と付き合う(ほとんど命がけ)北欧の冬に浸ることができるので、おすすめです。
まとめ:薪ストーブは、「買い」なのか?
一言でいえば、日本で本格的な薪ストーブを使うことはかなりの「ぜいたく」です。
導入コストの面はもちろんですが、使い続けるためには、薪を買うにしても作るにしても、結局「お金」か「時間」を投入するわけで。
うちは、薪を作ってくれて、運んでくれて、焚いてくれる人がいるので、頑張って導入しましたが、維持費もかかるぞーってことだったら、ちょっと無理だったような。
ただ、薪ストーブの暖かさ、火の揺らぎによる癒し効果、さらに圧倒的に見た目が好みというインテリアとしての魅力などは、想像よりはるかに価値があります。
家を持つときにどこにお金をかけるかというのは価値観によって変わるのでしょうが、我が家はここにかけて良かったかな、と思っています。