さて、滑床渓谷の話が続きます。
前編はこちら
実はこの滑床渓谷の中に、「森の国ホテル」というホテルがあります。
滑床渓谷を有する愛媛県の松野町が経営していた公設の施設だったのですが、2018年7月の西日本豪雨災害により休業してしまっていました。
その払い下げを受けた広島の企業がここを再生。森の国ホテルの中のロッジを「水際のロッジ」として再開、そして、隣接するピッツェリアSELVAGGIOも新しく作られました。
SELVAGGIOは、世界一のピザ職人が営む、東京・石神井公園近くの名店「PIZZERIA GTALIA DA FILIPPO(ピッツェリア・ジータリア・ダ・フィリッポ)」がプロデュースしたという本格的なもの。
この日のメインイベントは、SELVAGGIOに行くことでした。(読書はどうした)
実はこのピッツェリア、近隣ではかなり前から話題になっていたのですが、コロナの影響で休業になった時期もあり、なかなか来られなかったんです。
お盆時期はかなりの行列だったと聞いたので、予約していきましたが、平日であれば予約なしでも入れるかもしれません。
店内はすっきりしたインテリアで落ち着きます。
オットとともに「なんか東京ぽくて懐かしいね、この感」と言いながら着席。
メニューは「愛媛産」の食材や野菜にこだわりがあり。
まずは愛媛産のレモンのレモンスカッシュと、ジンジャーエールを頂きました。
前菜も美味しそうだったので、とりあえず愛媛県の野菜ばかりを使った「10種の野菜のサラダ」をオーダー。
サラダはかなりのボリュームがあって、野菜好きのオットが相当喜んでいました。
野菜にこだわっているというだけあって、特にトマトやとうもろこしは甘みがはっきりわかり、美味しい!ちなみにハーフサイズもできるそう。
ピザはマルゲリータ、マリナーラ、ビアンキ、チーズピザがあり、さらにそれぞれにトッピングの種類が豊富で、1,300円くらいからいろいろ選べます。サイズは25cmくらい。
今日はマルゲリータ(プロシュート&ルッコラ)にしてみました。
期待通りのナポリピザで嬉しい!
かなりスタイリッシュなピザ窯は、日本の職人さんが作ったというもの。
あと、バジル好きのオットがパスタジェノベーゼを選択。
松野町のバジル、松の実を使ったソースにもちもちパスタが合って、すごく美味しい。
なんか久々のピザが嬉しかったせいか(笑)、お店の人にちょっと驚かれるようなスピードで食べてしまいました。ちなみにスタッフの方は明るくてとても対応が丁寧で、素敵です。
全体にボリュームがないわけではないのですが、なぜかパクパク食べられる味。
薄すぎず、濃すぎず、とても美味しかったです。
オットいわく、「もう1枚くらいピザ食べられた」とのこと。
ついでに「河内晩柑のティラミス」を頂いたのですが、これがまた美味しくて。
ふつうのティラミスも大好きですが、この季節はさっぱりしている感じが良いですね。
全般にわたしたちの好みにすごく合うお店で、オットとともに、たぶんまたすぐ来るような気がしています。
さて食事のあとにまた敷地内をぶらぶらしていると、趣のある吊り橋があり・・・
その先になんとなく上高地帝国ホテルを思わせる、可愛い建物が現れました。
しかし「森の国ホテル」の看板と、「休業中」のお知らせが・・・
そう、ここが「森の国」の本丸である、「森の国ホテル」(だったところ)。
素敵なところなのにまだ休業なんだね、とオットと話していると、ひとりの洒落た感じの男性が通りかかり、
「今ここ、休業中なんですよ」
と、話しかけてこられました。
「そうなんですね、いい建物なのに残念です」
「このホテルも、建設当時は、とても人気でにぎわったらしいんです。今の40代以上の愛媛の人はよく知っているんですよ。年月が経つうちに少しずつ客足が落ちてしまって、そこに豪雨があって・・・」
「そうなんですかぁ」
と、「で、この人誰なんだろう」と思いつつ話していたら、この森の国ホテルを再生した株式会社 サンクレアのCEOでした(笑)
「森の国ホテル、この本体のほうは規模が大きすぎて、なかなかリフォームがすぐにはできないので、まずは“水際のロッジ”とピッツェリアのほうを直したんです」
のだそう。
ここ以外に、広島を中心に数件のホテルを経営・プロデュースされているらしいです。
etc.
ここのホテルの再生を見ていると、他のホテルもきっと素敵に違いない。
ぜひ行ってみたいなぁと思いました。
いずれこの本丸「森の国ホテル」のほうもリフォームされるということなので楽しみにしたいと思います。
滑床渓谷は素晴らしい場所だし、このロッジやピッツェリアもグレードが高いんですが、とはいえここまでのアクセスはなかなか不便です。
それにコロナの問題も重なり、年間を通じて集客するのは大変だろうなぁと。
それでもやって頂けるのはありがたいし、こうした宿泊施設やレストランができれば、自分も楽しいし、友人も連れていけるし、住民としては(いや高知県民だけど)とても嬉しい。
ずっと続けて頂けるように、せっせと通いたい、と思いました。