思考

コロナ禍の秋。それでも人生にイエスと言う

コロナ禍のまま、年が明けそうな予感です。

あまりどんよりしていてもしょうがないので、あえて「コロナ禍で良かったこと」を探してみました。

CONTENTS

コロナ禍で良かったこと

1.移住がメジャーになってきた

人口が過密であることがダイレクトにリスクにつながった今回のコロナ発生で、”地方移住”が人生の選択肢として、また一歩メジャーになってきた感があります。

コロナ以前にも起こっていた「ワークライフバランス」「働き方改革」のような思想とも相まって、2021年以降は、”キャリアやライフスタイルをいったんリセットして、地方で生きていきます”と言っても、もう誰からもそれほど驚かれない時代になるような気がします。

ちなみにうちの母は、わたし以上にポジティブ(というより親バカ)なので)

「コロナみたいなことを予測して、高知へ行っていたんでしょ!!さすがだわ!!」

となぜか嬉しそう。

んなわけないんだけど。

疫病を予測って野口英世クラスの話だよ…

2.オンライン飲み会が普通になった

オンライン飲み会が当たり前になったことは、実はかなり大きな収穫です。

といっても、それほどたくさん参加しているわけではないですが、「いざとなったらいつでもコミュニケーションできるという環境にある」と思えることがすごく大きい。
なんかメンタルのライフジャケットが一つ増えた感じです。

距離があっても、過去の人間関係をつなぎやすい環境ができた、ということは、これから移住しようとする人にとっても、かなり精神的なハードルを下げることになるのではないでしょうか。

3.四国の素晴らしさに開眼した

わたしたち夫婦は「お金とヒマができたらJAL国際線」(?)という志向がとても強いので、四国に移住してからも、実はそれほど四国を旅していたわけではなかったんですね。

ところが、コロナで海外旅行が不可能になって数カ月。

GoToTravelが始まった、といってもあまり遠くへ行くのは気が引ける。

・・・というわけで、9月くらいからは、感染の様子を見ながら、ちょこっとずつ四国を旅するようになっていました。

いや~、改めて見ると、四国ってほんとすごいです。

今は本州と何本も橋がかかっていて忘れがちですが、やっぱり四国は「島」なんですよね。

お遍路文化とかあったりして、全体が信仰に包まれた、なんだか独特の空気感。

そして昔は「島流し」の場だったり、戦に負けて落ちのびてきたりという歴史が作る寂寥感があり、暗いかと思えば、「やれよさこい」「やれ阿波踊り」とあっちもこっちも踊りたがる不思議なテンション。

瀬戸内海と太平洋に挟まれているので、どっちに面しているかで気候も風俗も全然変わるし、さらに四国山脈のあっち側とこっち側でも別世界だし。

四国がもう独立国家みたいで、さらにその中の4県も、県民性や文化、食も全く異なるので、四国をぐるぐる回っているだけでも全然飽きません。

いや、飽きませんっていうか、めちゃくちゃ広くて困る。

たとえば、四万十市から高松市(香川県)なんて、四国の中では対角線上にあたるのですが、最速でも3時間半ですよ。

というわけで、「海外に出られない」というわたしたち夫婦にとって最大のストレスは、四国にいるということだけで今のところわりとあっさり解消されています。

わたしたちの海外志向がその程度なのか、四国が日本じゃないのか、は、不明です

これだけ四国をじっくり回るのはもっと年を取ってからと思っていましたが、コロナのおかげでその良さに早く気づけました。

4.”インドア”の下克上

わたし、昔から
「子どもは風の子」

って言葉が大嫌いです。

そもそもこれ、全然意味わからなくないですか。

風って誰よ。

こんな意味不明の言葉のもとに、小学校とかでは、休み時間に必ず「外で遊べ」とか言われます。

でもわたし、外で遊ぶの嫌いなんです。

教室でトランプしたり、少年探偵団を読んだりしていたいのに・・・

子どもだからってみんな外で遊びたいと思うなよ。

と思ってましたが、なぜか子ども社会では、外で遊ぶ子のほうがホメられるというナゾのカーストがあります。わたしはいつも最下層に属していました。

大人になるとさすがに無理に外で遊ばされることはないですが、今度はそれなりに運動不足とか生活習慣病とかが気になってきて、やっぱりちょっとは外に出ないとな・・・みたいに、強制から強迫に変わってきます。

そんなわたしなので、コロナ禍で
「Stay Home」

と堂々と言われた時のなんとも言えない安堵感は人生で初めての感覚でした。

家にいていいんだ。ていうか、政治家が「家にいてください」ってわたしにお願いする時代がとうとう来たんだ!!

たぶん世の中に同志はけっこういると思います。

時代がわたし(たち)に追いついてきました!

5.マスクに助けられる

一気にスケールの小さい話になりますが、マスク。

確かに面倒でうっとうしいのは間違いないのですが、一方で、田舎ではどこにいってもすぐに「面が割れてしまう」ので、マスクがあるとけっこう助かるんですよね。

マスクのおかげで、人にわたしだと気づかれる率がだいぶ下がるような気がします。

(気づかれてまずいことをしているわけではないんですが・・・)

あと、わたしは「人の顔を覚えるのが苦手」という弱点がありまして、常々かなり困っていたのですけど。

これも、コロナ禍では、

「えーと、どなたでしたか・・・(相手が名乗りながらマスクを外してくれる)あぁ、〇〇さん!マスクしてると意外とわからないですよねぇエヘヘ」

という魔法が使えるようになりました。

体験上、2回くらいまでは同じ人に使える魔法です。

3回目くらいになると、ちょっと微妙な空気になります。

まとめ それでも人生にイエスと言う

こうしてみると意外とポジティブな話もあるのですが、やっぱりなんというかこの社会全体の閉塞感!みたいなものに、時々押しつぶされそうな気持になります。

高知の広々とした田舎にいてもそんな気持ちになるのだから、都会にいればなおさらではないでしょうか?

まぁ、それでも「人生にイエスと言う」しかないのですね。ともに頑張りましょう。