高知市で古書店兼珈琲店をされている、「夜と昼」さんにお伺いしてきました。
元朝日新聞記者の店主さんが2018年10月に開かれたばかりのお店です。といっても店主さんはまだ30代になったばかりの若さ。
中に置かれた本の量と内容から、ご店主の尋常でない本好きがうかがえます。
ちなみに「夜と昼」はヴァージニア・ウルフの「Night and Day」という本から取られたのだそう。
。。。と、ごく最近、高知新聞別紙のK+でも紹介されていました(受け売り)。
<↓高知新聞からお借りしました>
古めのビルの2階にあり、ちょっとアクセスはよくないですが、それが却って「アジト感」を作り上げているような気がします。
古書とアンティーク家具で埋め尽くされた店内。
椅子は座り心地が良く、集中できそう。
本が好きな人にはたまらない空間です。
おひとりさまはもちろん、けっこう店内が広いので、4人くらいのグループまでゆったりできる席があります。
カレーがおいしそうでしたが、今日はコーヒーだけ頂きました。
オットが選んだコロンビアはけっこう酸味がしっかりしており、爽やかで美味でした。
アイスコーヒーも深みがあっておいしかったです。
古書といってもジャンルが幅広くて、懐かしい児童書から、写真集から、自然農から、村上春樹から、料理本から、とにかく様々。
昭和9年発行の「シェイクスピヤ全集 坪内逍遥訳」なんていうのもありました。
きっちりした箱に2冊ずつセットになり、完全に茶色になっているものの、とってもきれいな状態。
「ロメオとヂュリエット」とか「むだ騒ぎ」(から騒ぎのことか?)などの題名がレトロでたまりません。
戦前から日本人はシェークスピアに親しむような文化的な生活を送っていたのに、なんであんな愚かしい戦争をしたんでせうね。
古書を通じて、ふとそんな気分になりました。
なんだか日本一の古書街、神保町にいるような気分を高知市で感じられるのは嬉しい話です。
一冊、本を購入しました。
第二次世界大戦中のロンドン郊外で、足と翼に障碍を持つ一羽の小スズメが老婦人に拾われた。婦人の献身的な愛情に包まれて育った小スズメは、爆撃機の襲来に怯える人々の希望の灯火となっていく―。ヨーロッパやアメリカで空前の大ベストセラーとなった英国老婦人と小スズメの心の交流を描いたストーリーを、梨木香歩が完訳。(Amazonより)
以前どこかで聞いたことがあった本だったのですが、実際の装丁が思いのほかとても綺麗で思わず購入。本はやっぱりお店で買うのが一番いいです。
秋に開くのにぴったりの本のように思います。
本好きの人、特に男性なら1度は「こんなお店やってみたいな」と思うであろうお店。
小説か映画がそのまま現実になっているような感じでした。
高知市を夕方に出ても四万十につく頃には真っ暗になりますが、その途中の景色はまさに夜と昼のあいだ。
しょっちゅうは行けないのが残念ですが、また伺うのが楽しみになるお店でした。
夜と昼
高知市曙町1-8-25 寿ビル2階
日曜定休 13~21時