田舎ライフ

暮しの小さな発見【二十四節気と七十二候】

こんにちは、ななみです。

唐突ですが、【二十四節気と七十二候】と言う言葉をご存じでしたか?

「誰でも知ってらあ」って話だったら申し訳ないのですが、わたしは半世紀近くも生きてきたのに、全く知らなかったんですよね。

最近、ふと気づいてみたら、「小さいことだけど、知っているとなんとなく生活が潤うな~」という感じのことだったので、シェアしてみようと思います。

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暦には3種類ある

さて、本題に入る前に、「暦」のおさらいをしなければなりません。

いわゆる「暦」には大きく分けて、

  • 太陽の動きに基づく「太陽暦」
  • 月の満ち欠けに基づく「太陰暦」
  • 太陽と月の両方を取り入れた「太陰太陽暦」

があります。

現在の主要な暦は「太陽暦」。


名前のとおり、地球が太陽をひと回りする周期を1年とします。
季節に忠実ですが、月の動きとは連動していない。
なので、月の動きに影響されるもの(例:潮の満ち引き、動植物の変化)がわかりにくいのだそう。

ちなみに日本では明治6年(1873年)から太陽暦になったのですが、それまでは太陰太陽暦(いわゆる旧暦)だったのだそうです。

月は太陽と違って354日で地球を1周するので、どんどん季節とずれていくため、昔は3年に1度くらい、「うるう月」を入れて調整していたのだそうです。

そして月の動きだけに基づく「太陰暦」、これを使用していたのが昔の中国でした。

二十四節気とは

前述のとおり、月に基づく暦は、「●月」という時期と季節感がどんどんずれていきます。

そこで中国人は、暦に準じる別の呼び名を考えました。

それが二十四節気です。

太陽が真東からのぼり、真西に沈む「春分」と「秋分」を起点に、太陽の動きを24等分し、その期間の自然の変化を象徴する呼び名を付けるのです。

京トーク様のサイトからお借りしました)

二十四節気の一覧と、新暦でのだいたいの日付はこのようになります。
立春、大寒など、聞き覚えのあるものもありますが、あまりなじみのないものも。

名称およその日付
立春2月4日
雨水2月19日
啓蟄3月6日
春分3月21日
清明4月5日
穀雨4月20日
立夏5月6日
小満5月21日
芒種6月6日
夏至6月21日
小暑7月7日
大暑7月23日
立秋8月8日
処暑8月23日
白露9月8日
秋分9月23日
寒露10月8日
霜降10月23日
立冬11月7日
小雪11月22日
大雪12月7日
冬至12月22日
小寒1月5日
大寒1月20日

振り返ってみれば3月5日からの「啓蟄」(冬眠していた虫が起き出す)のころから、カエルがケロケロ言ってたし、鶯も啼いてた。

あ、当たってるんだな。と感慨深かったです。

そして、まもなく4月4日からは「清明」。
これはす”すべてのものが清らかで生き生きしている”という意味。
田舎の春は、まさにそんな感じがぴったりです。

二十四節気は、飛鳥時代に日本に浸透したそうです。

特に農業においては、種まきや収穫などにおいて重要な目安だったと聞くと、生活に密着した大切なものだったんだなと感じます。

七十二候とは

さて、この二十四節気をさらに5日ごとの初候・次候・末候に分けたものが「七十二候」。

季節の変化を、さらに詳しく描写したものなんですが、この表現がとても可愛らしい。

  • 東風解凍=はるかぜこおりをとく
  • 桃始笑 =ももはじめてさく
  • 涼風至 =すずかぜいたる
  • 蟋蟀在戸=きりぎりすとにあり

などなど。
(一覧が長いので、この記事の最後に載せておきます。ご参考まで)

日本人なら、解釈を聞かなくてもなんとなく言いたいことがわかるような、雰囲気が満ち満ちているものばかり。

ちなみに昨日(3/30)は、第十二候「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」

そういえば、つい先日は、雷まではないものの、土砂降りのすごい雨が降りました。

桜が咲き誇れば、そのあとすぐに雨が来て「あーあ」って毎年なりますが、もうそれって日本の自然の摂理なんだそうです。
そう思うと、桜が散る残念さも少しやわらぎますね。

意外と多い、旧暦ファン(?)

カレンダーメーカーの老舗、新日本カレンダーさんが運営するサイト「暦生活」はそうした時候の知識、暦とならわし、旬のものや日本の美しい色の話まで伝えてくれるサイトで、よく見ています。

今年はこのカレンダー「月と暦」2021年版が欲しかったのに、あっという間に売り切れてしまいました。

さらに、暦生活さんのTwitterは、フォロワー17万人という隠れ人気サイト。

世の中に、旧暦と月に関心がある人がそんなに多いとは思いませんでした・・・

まとめ

二十四節気も七十二候も、四季がはっきりしている国だからこそ、存在しうるものです。
ある意味では、限られた地域に住む人間だけの、贅沢な豆知識。

・・・のわりには、学校でも家庭でも今ひとつ、しっかり教わった記憶がありません。

それは、都会にいると、二十四節気、七十二候にある事柄が、実感しづらいからなのかも。

さらに、最近の気候温暖化などの変化で、ますます二十四節気、七十二候にある事柄と現実との乖離が大きくなりつつあります。

二十四節気、七十二候がまったく意味をなさなくなるほどの環境変化、気候変動が起こらないことを願うばかりです。

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おまけ<七十二候一覧>