思考

あなたは75歳で雑誌の表紙を飾れる?「栗原はるみ」のスゴさを検証

今年、すごくビックリしたのが、

「栗原はるみ」という雑誌の創刊!

女性に歳のこと言っちゃ失礼かもしれないけど(タイトルでもう言ってるが)75歳よ?

と言っても、もともと栗原はるみさんのパーソナルマガジンはずっと前からあったんです。

1996年に『暮らしのレシピ』が創刊、『すてきレシピ』を経て『haru_mi 』となり、それが季刊で通巻100号。
その『haru_mi 』が2021年秋で最終号となったので、とうとう終わりなのかな?と思いきや・・・

2022年4月創刊が、改めて

「栗原はるみ」

って。
いやなんかパワーアップしてね?
こんな、逃げ道のない雑誌初めて見たよ。

念のため、栗原さんについて軽く説明しておくと、

1947年静岡県生まれ、75歳。元キャスターの故栗原玲児氏の妻で料理研究家。1992年、レシピ本「ごちそうさまが、ききたくて。」が発行部数121万部のヒット。続編「もう一度、ごちそうさまがききたくて。」と合わせると200万部という、料理本としては超異例のセールスとなる。その後、ブランドショップ「ゆとりの空間」をプロデュース、丁寧なライフスタイルのカリスマかつ人気料理家として第一線を走り続ける。料理家・栗原心平氏は長男。

今でこそ、「(自称)ライフスタイルクリエーター」みたいな人は山のようにいますが、インターネットもまだ黎明期の1990年代に、ほとんど紙の媒体だけで、カリスマに昇りつめた。ホンモノって感じ。
驚異としか言いようがないです。

しかももっと驚異なのは、それから30年以上、75歳になってなお、いまだに勢いがほぼ衰えないところですね。

この年齢で雑誌の表紙(しかも顔のアップよ)を飾って、全然違和感もない。
女優みたいな美人、っていうタイプではないんだけど、やっぱりお美しいよね。

年齢を重ねると、持って生まれた美貌よりも、やっぱり中身の美しさや、重ねてきたものが外見に出てくるのかなぁ。
あぁもうどっちにも頼れない場合はどうしたらいいのさ。

わたしの嘆きはさておき、栗原さん(と、そのスタッフ)の凄さは、時代にも加齢にも逆らわないところ。
一生懸命追うのでもなく、なめらかに移行しているように感じられるところ。

はじめは書籍と実店舗で造り上げられてきた「栗原はるみ」の世界観が、時代に沿って、ウェブサイト、オンラインショップ、ユーチューブ、インスタグラムとしなやかに変化している。

最近の栗原さんといえば、インスタグラム強し。
フォロワー、66万人ですよ。しつこいけど75歳で。

 
 
 
 
 
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正直、そこまで作り込んだ内容ではないと思います。

”ライフスタイルインスタグラマー”ならもっと強力な人がいくらでもいるんだけど、この力の抜けた感じが、また好かれるんだろうな。

たぶん、料理家の栗原はるみさんは、「ご飯と納豆」みたいな何でもないものこそ、ずっと飽きられないことを熟知している。だから、ご自身も、「脱力したインスタグラム」「白Tシャツにジーンズ」みたいな常にラフ&シンプル&ベーシックな路線でいるんだと思う。
まぁただ本当に自然体でそうなのかもしれませんし、超勝手な想像ですが。

栗原さんのインスタグラムのポリシーは、とにかく「毎日」アップすること、そして範囲を「自宅のキッチン、リビング、庭」と決めていることだそう。

こういうところに、いちいち感心してしまう。

一流の人って、小さなルールやルーティーンを自分で作って守れる人、と同義語のような気がする。

 
 
 
 
 
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実はわたしは、若いころはそこまで栗原さんに関心がなかったんですよね。
人並みに本は持っていますが、あくまでレシピの参考というだけで、栗原さん自身について考えたこともなかったです。

 

改めて見ると、当初のレシピ本は、ご本人の写真が本当に少ない。
あくまで主役は料理なわけです。
この写真でも、大きいほう。↓

しかし、歳をとるごとに、栗原さんの凄みがジワジワわかってきたんですよね。
いまや、

 

料理と関係ないページ。「はるみとジーンズ」とか「はるみが京都へ」とかで雑誌が成り立っているという、この進化。

しかも、30歳も年を取った栗原さんのほうが、昔よりむしろ素敵だし。

しかし、これで「歳を重ねるのも悪くないわね~」なんて思っちゃうのは甘い!

栗原さんは、だらだら加齢しているわけではない。
全然頑張ってる感出してないけど、努力せずに、こんなに長い間ポジションをキープ(ていうかアップすらしてる)できるはずないもの。

たぶん、呼吸するように努力できちゃうタイプなんではないか。

しかしまぁ、うまく歳を重ねるって難しい。
でもできる人はやっぱりできるんだわ。
一日一日が、たぶん大事。