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作家の人生に触れるのが楽しい
今回の旅ではヒマさえあれば焼きもの(陶磁器)を見て回っているのですが、作品もさることながら、その作家さんの人生も興味深い。
色んな作家のものが集まるギャラリーではなく、ひとりひとりの作家を訪ねると、意外に話し相手になってくださって、面白いことがわかりました。
先日訪れた京都の日本茶カフェで使われていたうつわがあまりにステキだったので、今回長野まで、その窯元を訪ねてきました。
長野の北アルプスを見下ろすアツムイ窯へ
長野県安曇郡池田町を訪ねました。
この町、「え、ヨーロッパ?」という気がするほど綺麗でびっくり。(北)アルプスが一望できるんだから、ある意味ヨーロッパか・・・
天気が悪いのが残念ですが、それでもこの光景。
アツムイ窯へ向かいます。
アツムイとはアイヌの言葉で、アツ=海や湖、ムイ=静かな、という意味。
くわえて、「アツムイ=安曇」という地名ともちょっと引っかけているとのこと。
アツムイ窯の当主は森岡光男さん。笑顔が優しかった・・・。奥さまも朗らかで優しくて、ステキなご夫婦でした。
(HPからお借りしています)
ご子息でやはり陶芸家の森岡宗彦さんが、丁寧にご案内・ご対応くださいました。
(HPからお借りしています)
結局、宗彦さんの奥さまとお嬢さん含め、ご家族みんなにお目にかかってしまいました。
築220年の古民家と寄り添う作品
ご自宅兼ギャラリーは、糸魚川から築220年の古民家を移築したもの。まずもって、これだけで一見の価値があります。
ちょっと圧倒されるのですが、決して敷居の高い感じでもない。
雪深い糸魚川独特の仕様で、天井の梁はなんと四重になっています。雪の威力がわかる。
ギャラリーには、親子2代の作品が並びます。
土は、備前のものと松本のものを使い分けているそう。焼き方は備前だそうです。
ちょっとモダンなコーヒーカップとソーサーは、宗彦さんの作品。
窓からの光を受けて、より素敵に輝いています。
ほんとうに綺麗だなぁ・・・
わたしのような絵心の薄い人間でも、このセンスにはもう溜息しか出ません!
作る場所に触れるありがたみ
宗彦さんには、工房や窯まで案内していただきました。
1年間に1週間使う窯。もう1台あります。1回に1000個くらい焼けるとか。
ろくろは足で動かすタイプ。
これから焼かれる作品たちです。
薪割りも大変な作業!夫と薪割り談義しています。
ネコは4匹。ネコって一番いい場所を知っているんだよなぁ。
仕事場所を案内してくださると全然理解度が変わります。ありがとうございました。
まとめ
今回の購入品は、このカップ&ソーサー4セット、小皿、ミルクピッチャーなど。(主に宗彦さんの作品)
現在お店でも、主力メンバーとして大活躍中です。飾り気の少ない、落ち着いた見た目ですが、持ったとき・口をつけたときの土の温かみや、持ちやすく加工された取っ手の細かい造作など、とても素晴らしいです。
焼きものを追いかけて旅をしていると、なんだか不思議な発見が多いんですよね。作家さんの人生に触れられたり、今回のように珍しい古民家や素敵な家族に出会えたり。
日本にはステキな場所とステキな人がどっさり、なんだなぁと感じさせられます。
東京、関東圏からでもそんなに遠くないところです。ぜひ訪ねてみて欲しいです。