こんにちは、ななみです。
さてオットが頑張っている小規模林業、5シーズン目に入りました!
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唐突ですが、昔のわたしは、何か成果が出たときによく使われる「周囲の人に恵まれてここまでやってきました」というセリフがあまり好きではなかったんですよね。
なんか無難というか優等生すぎるというか、いいこと言ってるようで何言ってるかよくわからないというか。
「”俺が成功したのは、俺の才能のおかげだよ!”って言う人のほうがずっと面白いじゃん」と心の中で思ったり(時々口から出ちゃったり)してました。
ただ、オットの林業を過去4シーズン見ていて、「周囲の人に恵まれなければ絶対やれない」ことも実際あるんだ、ということを認めざるを得なくなってます。
林業は絶対的に場所(山)があって、技術や機械があって、思想を共有する人がいて、初めて続けられるものですから。
ここに至るまで、幸運なことに、素晴らしい師匠、理解ある山主、温かい仲間(年上も、年下も)に恵まれているオットですが、こうした周囲の誰が欠けても、続けてこられなかったと思います。
わたしからも改めて感謝の気持ちでいっぱいです。
なんか定年退職の挨拶みたいになりましたが、まだまだ途上というか、えーと5年目です。
もちろん本人のセンスと努力も相当なものです(身内びいきですが)。
これからも頑張ってくれると思います。
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さて、今のオットが山でやっている作業は、主に「山に道をつけること」と「間伐すること」。
こんな風に、人の入るスキもなさそうな山に・・・
道を作っていきます。(ここはけっこう師匠が助けてくれたっぽい)
現場は家から10分もかからない地元の里山です。
職住接近はめちゃめちゃ助かる!
オットの目指す山づくりは、まず環境になるべく負荷をかけないでやること。
そして地域の住民が身近に感じられて、まるで公園のように利用もできる「里山」の再生と保全をすること。
それでいて作業する人間も、きちんと林業で稼げるような仕組みであること。
そういうことを理想としていますが、当たり前のようでいて、今の日本ではこれがめちゃめちゃ難しいことなんですよね。
長く大変な挑戦になるとは思いますが、そのことは覚悟の上。
と言いつつも、オット本人は毎日めちゃめちゃ楽しそうにやってます。
山に道が入った瞬間、光が入り、そこは癒しの散歩道にもなれば、生活のための作業道にもなる。
それまで、鬱蒼としていて人を寄せ付けなかった孤独な山が、突然あらゆる可能性を持った資源となって広がります。
そのあたりがとってもワクワクするらしいです。
山のほうにももし感情があったら、明るくなって嬉しい!今まで誰も来てくれなくて寂しかったけど、急に人がたくさん来て嬉しい!ボサボサだった髪をカットしてくれて嬉しい!って思うかも。
楽しいといいつつ、帰宅するとオットは毎日精魂尽き果ててますが(笑)、それもそれで羨ましい。
わたしはまだここまでのLIFE WORKを見つけてない気はするものの、自分のペースで楽しく過ごしているので、夫婦ともに幸せな日々です。
斜陽と言われている林業ですが、実際は興味を持っている若い人も増えてきてます。
別に複業でもいいんですが、とにかくいかに「食っていけるようにするか」に、林業の未来がかかっているように思います。