海外旅行

改善か、改悪か。【JAL国際線特典航空券PLUS】への改編を検証しました

こんにちは、ななみです。

久しぶりにJALの国際線特典航空券(マイレージ)で予約しようとしたら、そのシステムが大きく変わっていてびっくりしました~!

CONTENTS

【JAL国際線特典航空券PLUS】をわかりやすく説明

新しいシステムは、「JAL国際線特典航空券PLUS」と呼ばれています。
2018/12/4よりJALが国際線特典航空券の必要マイル数や、そのルールを大きく変えたようです。

これまでは、各便毎に特典航空券は〇席、と決まっていて、それ以上はキャンセル待ちだったのですが、このキャンセル待ちシステムがすっかりなくなりました。

ざっくり言えば、「上乗せのマイルを払えば、特典航空券を出してあげるよ」というわけです。

図にするとこんな感じです。

はて、これはいいことなのか悪いことなのか・・・

「一般人」にとっては、本質的に変わらなかった

これまでの特典航空券予約はこんな感じでした。

なので、まぁ席がある日に休みを合わせる、という感じだったんですよね。

改編後はこうなりました。

「地獄の沙汰もマイル次第」

なるほど、上乗せマイルさえ出せば、キャンセル待ちしなくて済むので、予定が立てやすい!

って、言うけど

・・・確かに、「マイルをたくさん持っていて、ふんだんに使えるマイル長者」にとっては改善です。

でもごくフツーの人々(我々含め)は、最低マイル数で行きたい人がほとんどじゃないですか?

というか、みんな「やっとハワイ行くマイルたまった~」みたいな人が多いんじゃないかなぁ。

結局、上乗せマイルの日程の日は、空いていないも同然

と感じますね。

リアルに、わたしたちが検討している「6月の日本ーヘルシンキ便」を見てみます。

すると、最低マイルの23,500マイルで行かれるのは1か月のうち11日。残りは軒並み40,000マイル超え・・・

上乗せマイルといっても、+3,000マイルとかくらいなら検討価値がありますが、いきなり2倍近くといわれると、現実味がないんですよね。

なので実質、一般人にとっては、結局以前と状況は変わらない。
改善でも改悪でもないような気がします。

「特典航空券の日程変更不可」は、理解はするけど、困った話

それよりも、わたしたちにとって影響が大きいのは、「日程変更不可」になったことでした。

これまでの特典航空券は、旅行開始日から1年間(特典発行日から1年以内に旅行を開始することが必要)は何度でも無料で日程変更が可能だったんです。

海外旅行の日程って、たいてい、数か月前に決めますよね。
なのでいざ日程が迫ってくると、仕事の関係だの、想定外の事態が起きたりだので、「やっぱり数日ずらそう」ということもままありました。

そんなときに日程変更可能だったのはとてもありがたかったのですが、これが全面的に不可に。

今後は、

予約を変更する場合は、ご手配済みの特典航空券を取り消し・払い戻しのうえ、新たにご希望の旅程でご手配ください。特典航空券の払い戻し時は、3,100円(税込)*の払戻手数料を申し受けます。

なのだそうです・・・

しかも取り消し時点で有効期限を過ぎたマイルは消失

イタイ・・・

確かに、これまでは特典航空券を取ってから、何度も日程を変更してJALのオペレーターさんに面倒をかけたりしました。

変更に関連するオペレーターの人件費もタダじゃないし、この措置も理解はできるんです。

あと、適当に予約だけ入れるような人によって、本当に予約したい人が取れないという状況を制御する目的もあるかと思います。

とはいえ、何が起こるかわからない、今の世の中。

テロ。
新型ウイルス。
森林火災。
異常気象。
デモ。

これらがすべてこの1年以内に世界で起きたことです。

自分の都合以外で、「やむなく」海外渡航を延期せざるを得なくなる可能性、高いです。

100歩譲って、変更手数料は仕方ないにしても、そのときまでに有効期限が来てしまっているマイル分が消失してしまうのは本当にイタイ。

取り直すにしても、そのときマイルが足りなくなる可能性があるわけで・・・

実際、わたしたちは以前、鳥インフルエンザかなにかで、香港旅行を直前に取りやめたことがありましたし、ハワイ島に行く直前にキラウエア火山が噴火してビビったこともあります。

このあたりはどうにも難しいですね。

直前になると、必要マイル数が変わる可能性もある

さらにややこしいのは、この特典航空券の必要マイルが、予約状況によって上下することがあるということです。

もちろん、「最低マイルで確保できていた席が、だんだん必要マイル数が上がってきた」というのならなんとなく理解はできますが、逆もあるんです。

つまり、「早い時期に上乗せマイルで確保したけど、直前になったら最低マイルで確保できるようになっていた」ということもありえます。

この、「直前になると特典航空券を最低マイルで開放する」傾向があるというのが、JALの特徴でもあります(これは基本的に良い点)。

とはいえ、狙っている席が必ずそうなるとも限りません。
ぎりぎりまで待ってみたら、どの日程も満席・・・ということもありえる。

うーん、もうギャンブルですよね(笑)

ふと思いついて、来週の特典航空券を取って出かけることにした。
みたいな暮らしができる人でしたら、好条件で航空券が取れそうです。

そうなりたいものですが、一般人のわたしは、後悔がないように、はじめから最低マイルで行ける日を確保するという無難な選択に落ち着きます。

まとめ 差し引き、やっぱりやや改悪な気がする

まとめると、このJAL国際線特典航空券PLUSへの改編は、

  • マイルをふんだんに持っているマイル長者
  • 思い立ってすぐに海外に行ける自由人

のいずれかの人にとっては「改善」なのかもしれませんが、一般人にとっては、日程変更が不可になった分、やっぱりマイナス(改悪)面が大きいような気がします。

で、おそらく量的には「一般人」のほうが圧倒的に多いと思うので、全体の総幸福量は減少したのではないでしょうか。

で結局、これってJALは何のためにPLUSに改編したんでしょう??

「顧客満足度向上を目的に」だと美しいんですけど、結論が総幸福量の減少なので(笑)、やっぱりシンプルに(日程変更の)キャンセル料が欲しいのかなと。

逆にいうと、それだけ【特典航空券の無料日程変更サービス】がJALにとって重荷だったのかもしれません。

まぁJALにもJALの事情がありますし、マイラー側としては、状況に応じた対応をしていくしかないわけです。

中国のことわざでいうところの

「上に政策あれば、下に対策あり」

みたいな感じです。

マイレージの消化はかなり頭を使うゲームみたいなところがあるので、こういうところも楽しんでいきたいと思います。