海外旅行

1か月旅して感じた!フランスの好きなところ、しんどいところ

1か月という期間は、フランスを知るのに全く十分な時間とは言えないのですが、それでもかなり色んなことを体験する機会となりました。

フランス、めっちゃいいわ!!

と思うことも爆発的にたくさんあったのですが、一方で、

フランスに移住はムリ!!

というところも多々発見。

まぁ、結局「フランスのここがムリ~」って言うところは、日本では満たされている部分なので、裏返せば、「日本の良さ」を改めて知った旅でもありました。

CONTENTS

フランスの好きなところ

挙げようとすると怒涛のようにあります。

凄まじく見どころが多い

もうね、まっすぐ歩けないんですよ。フランス。

A地点からB地点に行こうとして計画するじゃないですか。

でも実際に移動していると、その途中に

「世界遺産のナントカ」
「誰々(世界的なアーティスト)の作品」
「絶景の街」
「美食の村」

なんだかんだ、他の国なら、どれか1カ所で食っていけそうな「名所」がずらずら出てくる。

ここも寄る?あっちも見ていく?なんて言っていると、永遠にB地点につかない…

昔のままに残されているセザンヌのアトリエがあるかと思えば。

ゴッホが暮らした精神病院の病室があったり

偶然通りかかったら、オリーブオイルの名産地だったり

なんでもない村に美しい滝が現れ

といった具合です。

もうそのうち、

ななみ
ななみ
なんかフランス、ずるくね?

というナゾの批判をしたい気分に。

だってゴッホとかフランス人でもなければ(オランダ人)、藤田嗣治に至っては帰化してフランス人になっちゃったじゃないか。

そう、つまりフランス人以外も惹きつけて、この地に「ゆかりの場所」を作ってしまう。

さらに、あれもこれも持ち合わせているフランスの魅力は、もはや妬ましい。

想像以上の大自然がある

フランス=大自然、というイメージはあまりなかったのですが、実際には日本の1.5倍という国土面積に、素晴らしい自然が広がっていました。

しかも、かなりの大都市でも、30分も車で走れば相当豊かな自然に恵まれる。
山あり、海あり、川あり。


もちろん、パリとかも素敵なんですけど、大都市のスピード感が疲れちゃうのはNYでも東京でも同じ。

バカンスともなれば、パリやその他の大都市から田舎へ、田舎へ、と人が流れるのも当然ですよね。

食材が豊かすぎる

食料自給率100%とも言われるフランス。
(今、念のため調べたら、125%だった。なぬ??)

市場(マルシェ)の豊かさったらないです。

肉も魚も野菜もフルーツも。
そして酪農が盛んなので、バター、ヨーグルトといった乳製品のラインナップの多さは圧倒的。ていうか、おかしい。

 

ふつうのスーパーですら、ヨーグルトなら100種類くらい並んでる(マジで)。

ななみ
ななみ
もう頼むから絞り込んでくれぇ

と思うことしばしば。

古いものを活かす街並みが美しい

古いものを活かしながら、こなれたリノベーションをして使い続けるのが、圧倒的に上手。

日本でもそういう例はあると思いますが、どうしてもピンポイントのリノベーションになりがち。

天災の少ないフランスの場合は、街単位で古いまま残っていたりするので、スケールが違うのです。

やっぱり、圧巻なんですよね。

ディスプレイのセンスが極端に良い

お土産物ひとつ取っても、「置いてあればいい」「見やすければいい」という感じではなく、

いかに美しく見せるか、を意識しているように思えるし

それは、「買わせるため」と言うよりは、「美しくせずにはいられない」とか、

「美しくすることが楽しくてたまらない」といった本能?みたいな感じがしました。

 

何をどうしたらオシャレに見えるのか、コツがわかりそうでわからない(笑)

 

特にプロヴァンス、バスクなどの南のほう、田舎に類する地方は、その地方の明るい気候がそのまま表現されたような美しさです。

 


こういう感性を吸収できたらな、と、店頭でじっと見つめていました(怖い)。

人々が優しく明るい

フランス人といえば、

クール、個人主義

みたいなイメージがずっと強かったのですが、今回、フランスの各地(特に田舎)を回ってみて、それが思い込みだったことに気づかされました。

田舎のフランス人、めっちゃ明るくて優しいじゃん!!

みんな基本的にゴキゲンなんですよね。人生を楽しんでいるというか…

何しろ、こっちがびっくりするほど親切。
宿泊先のホスト、レストランの給仕、驚くほど温かい対応だし、何より、仕事が楽しそうなんですよねぇ。

英語がニガテな人が多いですが、一生懸命しゃべってくれようとします。
(まあこっちもニガテだけど)

これまでのイメージってなんだったんだろう??

特に南の地方の人は優しかったです。北の方に行くにつれ(パリに近づくにつれ)、んー、ちょっと昔のイメージ通りの人も結構いたかも(笑)だけど。

でも、今回の旅を経て、全般にフランス人への好感度は爆上がりでした。

(意外に)礼儀正しい?

フランス人についてもうひとつ言うと、意外に礼儀正しいというのも発見でした。

意外とというと失礼だけど、もっとざっくばらんだと思ってたんですよね。

しかし、実際は、たとえば、お店に入ったら必ず「ボンジュール」が基本。

出ていくときも、こちらから「メルシー、オーボワ(ありがとう、またね)」みたいなことを言わないと、感じわるい客!みたいになります。

日本だと、けっこう無言で入店、無言で出ていくっていうのもありますよね。

あと、驚いたのは、地下鉄などで「席を譲る」という習慣がしっかりしているところ。

ある日、地下鉄でオットと空いた席に座っていたときのこと。
近くにいた女性にオットが「ツンツン」と小突かれて、

「ムッシュー、あそこのマダムに席を譲りなさい」

と少し離れた白髪のマダムを指さしながら命令されて(笑)びっくりしたことがあります。

白髪のマダムは確かにかなりご高齢と見えましたが、オットからはけっこう離れていたし、日本なら声をかけるかどうか、微妙な距離です。

でも確かに、周辺で座っている男性で最も若いのはオットのようでした。
(声をかけてお譲りしました)

後日、さらに驚いたのは、わたしが、若い男性に席を譲られたこと!!

ななみ
ななみ
も、もう、譲るべき年齢に見えた?

と思ってドン引きしながら座ったのですが(座るんかい)…

あとから色々聞いたら、自分より高齢に見える人(特に女性)に席を譲ることは、フランス人的には、常識らしいです。

まぁ、わたしがクタクタに疲れていたせいもある(と、思いたい)。

このあとも、とにかく争うように席を譲る光景を見て、へぇ、日本とはちょっと違うな~と感心しました。

そのあと、オットは

オット
オット
なんか席に座るの怖くなってきた(笑)

と言ってたけど。

こんな人たち↓も、いざとなると譲ってくれると思う。

子どもが騒がない

あちこちで子連れを見たのですが、キャッキャッとはしゃぐくらいのことはあっても、日本で度々見かける「奇声を上げる」「ギャン泣きする」「だだをこねる」ような子どもを見かけることがほとんどなかったです。

天使なの?↓

フランスでは子ども扱いせずにしつけるという話を聞いたことがありますが、そういうせいなのかなぁ。

とはいえ、幼児をベロベロに可愛がっている父親を時々見かけたりもしたので、そのあたりは、甘やかすのとしつけるのと、分けるのが上手なんでしょうかね。

働きすぎない

土日は閉まっているお店が多いし、平日でも、「12:00~14:00 CLOSE」なんて店は珍しくありません。

店が開いてないので外から写真だけ撮る↓

店が開いてないので猫とたわむれる

猫もやる気がない

旅行者としては不便なところもあるけど、逆に言えば、ここに住んでいたらそれほど働かなくていいんだなぁとうらやましく思ったりもします。

歳をとった方がカッコいい

もうあくまで私見というか偏見なんですが、フランス人って、男女ともに、若い間はそこまで美男美女だらけってわけでもないと思う。

ただ、歳を重ねてくると、妙にいい感じになってくるんですよね。

この自信はなんなの?(笑)

こういう歳の取り方をしたいと思ってしまいますね。

フランスのここがしんどい!!

そんな素敵すぎるフランスでしたが、

ななみ
ななみ
移住するのはムリかも

と思わされた点がいくつかあります。

エアコンがない

今回の旅行は5月下旬~6月末までだったのですが、びっくりするくらい暑かった!!

なのに、フランスに限らず西欧の国は、家も店もホテルも、エアコンがないところが多いと思います。一流ホテルとかを除いて。

暑いからカフェでも入ろうか、って入ったカフェが外より暑いって、ふつうに地獄ですよね??

網戸がない

上から続くのですが、寝苦しい夜、エアコンがないのでじゃあ窓を開けるか…ってなると、今度は網戸がない。

したがって、蚊が入ってくるわけです。

これもまた地獄。

なので、

  • 窓を閉めて蒸し暑い
  • 窓を開けて蚊に刺される

という二択の地獄を示されるわけです。

もう夏のフランスは行かないと思う!!

トイレがない&あっても綺麗じゃない

フランスでは、街中に気軽に行けるトイレが本当に少ないです。

というか、コンビニやファッションビルをはじめとして、あらゆるところに無料で使える、しかも基本的に綺麗なトイレがある日本が、特別すぎるのかなぁ。

フランスでは基本的に「誰でも気軽に使えるトイレ」みたいな発想がないようで、数少ないこんな公衆トイレか、

カフェに入って(もちろんオーダーをして)トイレを使わせてもらうというのが一般的みたい。

カフェでいちいち2ユーロ(300円)のコーヒーを飲むのも不経済で何とも言えぬ。

まぁ100歩譲って、お金払うのはいいですよ。

でも、トイレのために入ったカフェで飲んだコーヒーのせいでまたすぐトイレ行きたくなるって、なんのゲーム???

こうやってカフェの経営を助けているとしか思えん。

まぁ、あと、お金を払った上で、どこのトイレも日本ほど清潔ではありません。
あー、これも日本が特別なのかな…

電車が止まりがち

「スト」とか「デモ」とか「工事」とか理由はいろいろなんですが、電車が止まりがちです。

日本なら、ストはまずほとんどないし、工事もやるなら真夜中にやりますよね。
フランスの工事は堂々、真昼間。

いや、そうだよね、働く人のこと考えたら、真夜中とかじゃなくて、ふつうに昼間やるのが当たり前。すごく人間的だけど、もはや遠い目をするしかない。

物価が高い

10年ほど前までは、フランスでは「物価が安い」と思ったことはないですが、それでも「まぁ東京と変わらない」かな、という印象でした。

ところが今回は、「コロナ後&ウクライナ紛争の影響」で物価が高騰しているのに加えて、1ユーロ152円前後という円安の直撃で、何もかも高すぎ!!

マクドナルドのビックマックセットが1500円。
ファストフードのタイ料理店で2人で麺類&コーラで4000円。
ガソリンが1リットル300円。
日本的なおにぎりは、1個500円。

ふつうのレストラン(別に高級ではない)で食事をしても、すぐに8000円くらいかかります。

もう、しばしばパンとジュースで済ませてました(笑)
こういったものはわりと安めです。

逆に、日本に今旅行する外国人の人は、本当に日本は天国だろうな(笑)

街が清潔ではない

街並みが綺麗、と絶賛したのと矛盾するようですが、「綺麗」と「清潔」は違うんですよね~。

ものすごく美しい建物の足元にゴミが溜まっていたり、自転車やキックボードがバタバタ無秩序に倒れていたり。

なので、目線を上にして歩いていたほうが、快適です。

まとめ ~しんどいけど、また行きたい

挙げてみるとフランスでドタバタ苦労したことも多々あったのですが、

喉元過ぎれば熱さを忘れる

ということわざの通り、フランスの良いところばかりが思い起こされます。

あの芸術や文化の豊かさ、資源に裏打ちされた「国力」は、やはり圧倒的。
まぁ、行ったら行ったで、また「トイレが少ない!」とか文句は言うんでしょうが(笑)

一方で、やっぱり日本の暮らしやすさは素晴らしいな、とも。

実は帰国便が夜中だったので、朝まで羽田空港で休憩していたのですが


エアコンとトイレ、コンビニが完備。清潔で治安は良く、快適すぎました(笑)