田舎ライフ

初めての味噌づくりを体験したら想像と全然違ってた話

先日、友だちに「農協・婦人部のお味噌づくりの講習会」に誘われました。

誘ってくれたAちゃんは手作り味噌にはまって、もう3年目(3回目)の参加だという。

以前「手作り味噌」をもらったことがあるんだけど、確かにすごく美味しいんですよね。添加物とか一切なくて。

農協の婦人部ってよくわからないけど、「講習会」だからこんな感じかな。

で、帰りに「ひとり1kgずつ、お土産です~」みたいなのだよね。

参加する、する。

Aちゃんにそう答えたまでは良かったのです。
が、どうもそれからの会話がちょっと噛み合わない。

Aちゃん
Aちゃん
良かった!じゃ、味噌樽用意しといてね(^^)

ミソダル・・・?

わたしが「ヘブライ語ですか?」みたいな顔をしているので、Aちゃんが

Aちゃん
Aちゃん
こういうのだよ↓(^^)大丈夫、そんなに高いものじゃないから

いや、値段の心配というか・・・なんだこれは・・・

まぁ、確かにそんなに高いものでもないので、言われるがまま、農協でお取り寄せを依頼。
ちなみに農協では1500円程度。

Aちゃん
Aちゃん
あ、あと、かっぽう着ね(^^)

味噌づくりってドレスコードあんの!

で、カッポウギ・・・て・・・

これは日本語だ。知ってるけど、最後に着たのは小学生(給食)だよなぁ。

なんていうわたしの戸惑いをどうとらえたのか、

Aちゃん
Aちゃん
あ、大丈夫、白じゃなくてもいいからね(^^)

そこじゃない。

ま、まぁでもこれまた「郷に入ればなんとやら」だし、探してみっか。

よく見ると、スーパーやホームセンターなどで、ちょいちょい「かっぽう着」が売っているんですね。いままで気づかなかった。

しかし、なんというか、デザインが昭和過ぎるか、逆に「オール裏起毛」とか攻めすぎてて、選考基準がまったくわからないんです。

改めてネットで探してみると、今度は「保育士さん」向けのものが多いことに気づきました。

なるほど、現代でかっぽう着を着るニーズは保育士さんなのか!

わたしにとって全く需要のない発見に感心しつつ、そこからなんとなく好みのものを(そんなにない)選びました。

ムダに可愛いアップリケのついた、保育士さん向けかっぽう着をゲット。

ところでよくよく聞いたら、今回の参加者は13名&ひとり20kgあたり作るということで、なんと300kg近い味噌を作るのだそうです。

20kg!?

唖然としているわたしに対してAちゃんが「ねー、1年じゃなかなか使い切れないのよねぇ」と。

年単位。
そういうガチな話なんだ。

「講習」っていうか「製造」ではないか。

***

さて、「味噌づくり」というのは実はステップが多くて、「洗米」したり、「米を温め」たり、「大豆を蒸したり」、と、数日間にわたってやる作業なのだと初めて知りました。いろんなやり方があると思いますが。

それぞれのステップに全員が参加するのではなく、2~3人でグループになって、
1日目 グループ1が全員分の洗米
2日目 グループ2が全員分の大豆蒸し

・・・のように、うまいこと労働を分散させるようになっています。

そして最終日に全員が集まって、仕上げとなります。

最終日。
農協の婦人部、設備が「本気」のやつ。

こんな量の大豆と米を初めて見ました。

ドリフのコントみたいなタライの水。

蒸してからペースト状にした大豆と、糀をまぶしている米と、塩とを水で練り上げて・・・

丸めてから

 

隙間なくミソダルに詰めていきます。

みんなの分ができた!
といっても食べられるまでに数カ月は待つ必要があり。


カンタンそうに書いてしまいましたが、米だの大豆だの、それぞれがけっこう重たいものなので、なかなかの重労働です。
最年少(!)に近いわたしは、かなり即戦力として働きました。

みんなで味噌を作りながらお昼ご飯も作ったりして、なんだか楽しい。

もはや「味噌工場の住み込み派遣労働者」の気分。

婦人部の皆さんは超絶手際が良いので、明るいうちに終了です。

ちなみに、この婦人部では真夏以外はずっと味噌を製造していて、農協とかで販売しているそう。

そうしたところで同じものを買うのに比べると、ここでは3分の1ほどの参加費用で入手できるので(その分労働で対価)、とても経済的。

それに、みんながそれぞれひとりで自分の分だけを作るより、圧倒的に効率が良くて、楽しい。みんなでの味噌づくりは、仕事でもあり、ちょっとした楽しみでもあるのかな。

味噌って、もともとは当たり前に家庭で仕込んでいたものなんですよねぇ。

・・・なんてことすら、今一つピンと来てなかった。
まだまだ自分の思考回路が「都会脳」だわ、と思った、貴重な味噌づくり講習(派遣労働)でした。

わりとこういう機会がたくさんあるのが、田舎生活の良いところです。