古民家リノベ

<<田舎でリノベ2>>古民家/中古住宅、個人間売買のメリットと注意点

<<我が家のリノベ>>

2017年/築70年程度(推定)の古民家購入

2021~22年にかけてリノベ
(8~9割がた工務店に依頼、残りDIY)

2022年末に入居

前回記事で、古民家の探しかたを書きました。

<<田舎でリノベ1>>いい感じの古民家(中古住宅)の探しかた <<我が家のリノベ>> 2017年/築70年程度(推定)の古民家購入 ↓ 2021~22年にかけてリノ...

どちらかというと古民家の個人間売買は、私たちにとってはメリットが多かったのですが、今思えば、1つ間違うと結構大変なことになってたかも。

今日は、古民家/中古住宅、個人から買いたいなと思っている方のために、メリットと注意点をまとめてみたいと思います。

CONTENTS

古民家/中古住宅、個人間売買のメリット

各種手数料がかからない

いきなり余談ですが、数年前、わたしの両親が中古マンションを購入したんですね。
その際に手続きに立ち会ったのですが、不動産会社への支払い手数料、所有権移転登記のための司法書士への手数料などが合わせて数十万円かかっていました。

そのときには「そんなもんか」と思っていたのですが、今回は不動産会社を通さないので、仲介手数料はナシ。

一般的に、不動産会社を通して家や土地を購入した場合の仲介手数料は以下の通り。

(売買代金×3%+6万円)×消費税=仲介手数料

今回、わたしたちがもし不動産会社を通して古民家を買っていたら、約10万円かかっていたはず。

そして所有権移転登記のための費用ですが、これも過去の経験ですが、司法書士に支払った費用が確か20万円弱。

ここだけでもう30万円くらいはカットできました。

家自体を割と安く買える

田舎では、特に必要がなければ「とりあえず空き家でも売らないで取っておく」という人のほうがずっと多いです。

つまり、「売ろうとしている」ということは、それなりに事情があるということ。
なので価格交渉も、買い手にとって有利に折り合いがつく可能性も高くなります。

また、不動産会社向けの手数料が省けるのは売主側にとっても同じことなので、それも価格交渉の手のひとつにはなるかもしれませんね。

売主さんを通じて地域とつながる

我が家の場合は、売主さんが同じ集落に住んでおられるので、家を購入して引っ越してからも、いろいろ話す機会がありました。

また、地域の人からも「あぁ、〇〇(売主)さんとこの空き家を買うたの、あなたがたなんやねぇ」という具合にすぐ覚えてもらえたような気がします。
地縁のないIターン移住者の私たちにとっては、これはわりとありがたい副産物だったのかもしれません。

古民家/中古住宅、個人間売買の注意点

良いことを先に書いてしまいましたが、本当に書きたいのは、このあとに書く注意点のほうです。
ひとつ間違うと、上に挙げた価格のメリットなんて吹っ飛んだ上にさらにパンチを食らうようなことになりかねません(笑)

古民家を買いたいひとは、こっちに注意してくださいね!

質の悪い住宅を買ってしまう

中古住宅/古民家の一番怖い点は、「状態の判断がとても難しい」こと。

それでも、不動産会社を通した物件であれば、プロの目が通っているわけで、良い点も悪い点も説明をしてもらえます(隠しておくと違法なので)。

しかし、個人間売買だと、その家に問題がないかどうか自分で判断しなければならない!
ムズい!!家の専門家でもないのに!!

しかもややこしいのは、「売主さんの考える問題点」と「買主の考える問題点」がズレがちなこと。

まぁ、これから売ろうとする自分の家について、あまり悪いことを言いたくないのは人情ですし、売主さんがそもそも問題に全く気づいてない(悪意なき過失!)ってことも大いにありえます。

だから、いくら売主さんにヒアリングしても、本当に聞きたいことは聞けないと思ったほうが良いかもしれません。

もし購入を検討したい古民家が出てきたら、できれば素人だけではなく、大工さんや設計士さんなどと一緒によーーーく見てみましょう。

注意点の中でも、トップクラスに重要なのが、

  • 瓦など、屋根の状態
  • 屋根裏の状態(雨漏り等)
  • 畳と床板を取って床下を見る(湿気、カビ等)
  • 柱や梁がシロアリに食われていないか
  • 家が傾いていないか
  • 水道、電気などインフラがどうなっているか

このあたり。
めっちゃ大事です。
なぜなら、これらがもっとも修繕費用のかかるところだから。

なーんとなく雰囲気だけで「住めんじゃね?」と買ってしまうと、あとの修繕にとてつもない費用がかかります。

もちろん、100点満点の中古住宅というのもなかなかないし、それはそれで、高価になる可能性があります。

なので、たとえば
「床板は全部張替えが必要な状態だから、その分を差し引いた額なら買います」
みたいな交渉をしっかりできるようにしましょうね、ということです。

売主さんや周辺住民とのトラブル対応

ある程度の売主さんの瑕疵に気づけなくても仕方ないとしても、それでも、家を購入してから「あまりにこれはヒドイのでは?」と売主さんとトラブルになるケースはありえます。

あるいは、土地の境界線があいまいで、買ったと思った土地の一部が、登記上は全然他人の土地だったり。

売主さんもそのことをほんとに知らないまま売っちゃってた、なんていうことも、実際よくあるんですよ。

こういうのも、不動産会社が間に入っていればビジネスライクに解決できるはず(というかそもそもそんなトラブル起こらないかも)ですが、個人間売買だと、がっつり正面からやりあわなければなりません。

関わる人がみんな近所にいたりするので、事を荒立てたくはないけどやっぱりちゃんとしなきゃならないし。
こうなると本当に大変です。

まとめ

我が家の場合、まさに

なーんとなく雰囲気だけで「住めんじゃね?」と買ってしまっちゃった人に近いです。
知らないって怖い!!

まぁ本当に結果オーライだったのですが、とてつもない失敗になっていた可能性も十分あります。

これから古民家を買おうという人は、十分気を付けて、良い買い物をしてくださいね。