<<我が家のリノベ>>
2017年/築70年程度(推定)の古民家購入
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2021~22年にかけてリノベ
(8~9割がた工務店に依頼、残りDIY)
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2022年末に入居
前回記事で、中古住宅・個人間売買のメリット・デメリットを書きました。
さて、家が決まったら工務店探しです。
と言うか、過去記事でも書いた通り、本来は「古民家を買う際に、リノベができるかどうか工務店さんに見てもらう」→つまり、先に工務店を見つけるほうが良いのですが。
わたしたちは行きがかり上、先に家が見つかったので、あとから工務店探しとなりましたが、これが大変だった!
CONTENTS
候補1.「古民家再生」が得意な工務店
まずは王道で、「四万十市 古民家 リノベーション」で検索してみる。
すると出てくるのは、高知市を本拠地とする、「古民家再生」を得意とした工務店さんでした。
早速、アポイントを取ってお訪ねしてみる。
電話応対もきちんとされており、ちゃんとした工務店という印象です。
工務店さんは個人の小さな事務所が多いので、いきなり社長さん=設計士さんが出てくる、というケースがほとんどです。こちらもそうでした。
出てこられたのは、余裕のあるおじ(い)さん、という感じ。
施工事例の写真などもたくさん見せて頂きました。
そこにあるのは、
ザ和風!
極太の梁!
重厚な柱!!
基本、黒光り!!!
ずっしり屋根瓦!!!
ま、まぁ、何も悪くないです。
むしろ素敵なはずなんですが、なんていうか、立派すぎるんですよね。
フローリングというより重厚な板張り、広々した畳の部屋、もう大政奉還とかやれそう。
うちはそんな重要文化財みたいな古民家ではないのです。
昔の、農家さんの家という感じだし。
もっとライトな(?)古民家リノベ希望。
社長の方も、この客ちょっと違うぞ?とすでに思っていそうな雰囲気がだんだんと伝わってきました。
見事なミスマッチで、早々に退散。
候補2.「女性設計士」の工務店
古民家、で検索するとちっともヒットしないので、「中古リフォーム 高知」と方向性を変更。
そこでヒットした2軒目の工務店は、「中古のリフォーム、女性目線でご相談に乗ります」という感じの、女性社長(設計士)の工務店でした。
ジェンダーレスの時代とはいえ、家、特に間取りを考えるときに、女性目線というのはすごく重要です。
家の中をぐるぐる回遊しているのは、ほぼ女性ですしね。
こちらの気づかないことを提案してくれそう!
という期待を、つい女性設計士さんにはしてしまいますね。
「キッチンは手元にコンセントがいりますね」とかね。
「パントリーの奥行きは40㎝が人気ですね」とかね。
妄想しながらお会いした女性設計士さんは、わたしたちより少し年上くらいの方でした。
設計士さん:「1階は飲食店ができる仕様にしたいと」
わたしたち:「ハイ」
設計士さん:「じゃ、浄化槽が大変だわ」
わたしたち:「は?」
確かに「こちらの気づかないこと」を言ってくれたが、ちょっと思ったんと違う。
話が長くなりますが、田舎で家を建てようとすると、基本的に合併浄化槽(下水道の代用)が必要です。
浄化槽は、通常家族人数で計算され、当然、大きくなるほど費用も高くなります。
設計士さん:「個人の家なら、3人槽とか5人槽とかでいいけど、店舗となると、20人槽とか作らないと、保健所の許可下りないのよ」
わたしたち:「そ、そうですか」
設計士さん:「300万とか400万くらいかかるんじゃない?」
浄化槽ってせいぜい数十万~100万って聞いていたのでビックリ!!
あ、いやちょっと待て。
確かにその話も重要なんだけど、こちらが知りたいのはまず、「古民家リノベ」が可能かどうか。
わたしたち:「浄化槽の話はよく調べておきますが、そもそもリノベのほうは」
設計士さん:「浄化槽が作れないとねぇ」
わたしたち:「それは」
設計士さん:「いやー浄化槽が大変だわ」
いったん離れて!!
浄化槽!!
その後もなぜか、延々と浄化槽に執念を燃やす設計士さん。
なんとか方向転換するべく
わたしたち:「あの、たとえば、ラフな間取りを書いて頂いたりとか」
と振ってみる。すると
設計士さん:「私、本契約するまで、一切具体的な話はしないので」
いきなり米倉涼子みたいなセリフに、またビックリ!!
女性設計士さんが語るところによると。
これまで「打合せ」と称して、無料の相談を受けつづけてきた。
間取りもたくさんアイデアを出した。
挙句、そのアイデアだけ持って、別の(安い)工務店と契約されたなんてことばっかり。
もうヤダ!
てことらしい。
こういう話は聞いたことがあります。
悪意のない施主もいるでしょうが、設計士にしたら、ホントたまらない話ですよね。
確かにこれはヒドイ話で同情します。
がしかし。
だからといって、「なんの話もせずにあなたに決めます」って求めるのも、無理があるよね?
今日会ったばかりだし、まだ浄化槽の話しかしてない。
結局、なんとなく消化不良のまま、こちらも退散せざるをえませんでした。
工務店(設計士、棟梁)の年齢制限について
ここまでお会いした設計士さんは、60代または70代という感じでした。
そんなに選ぶ余地はないので、かたっぱしからお会いしているわけですが。
でも、そもそもオットとは、
できれば自分たちよりも若い棟梁や設計士(許容範囲としては、10歳上くらいまで)が良いね
と話していたんですよね。
理由としては3つあります。
1.若い人は、デジタルに詳しく、情報感度が高い傾向
リノベでもなんでも、技術や流行は日進月歩です。「いや設計士よりわたしたちのほうが詳しいじゃん!」っていうのは避けたい。
それに、「LINE?聞いたことあるねぇ」とかもちょっとしんどい。
こう書くと、「黒人はリズム感があるだろう」「大阪人は面白いだろう」みたいな短絡的な発想だと思われそうですが、こちらは年齢くらいしか判断基準がないんですよね~。
2.なるべく長いお付き合いがしたい
家に不具合が出たり、経年劣化したときに、相談に乗ってもらいたい。
できればわたしたちよりは長生きしてほしい。
3.同年代以下は話しやすい
家づくりは長い時間かかるので、話し合いがこじれたり、意見が割れたりすることもあるかもしれません。そんなときに、設計士が年上すぎると、こっちが気を遣ってしまいそうです。
以上。
もちろん、年齢が上ならばそれだけ経験値もありそうだし、メリットもあると思います。
わたしたちの考えが絶対正義、というつもりは全くありませんので、念のため。
いい人いないかなぁ、できれば若い設計士(または棟梁)。
と漠然と思いながら、さまようのでした。
まとめ、そして続く
長くなりましたので、工務店探しの話は、次回に続きます。
余談ですが、わたしたちは田舎すぎて利用できなかったのですが、リノベのセミナーや比較サイトなどは利用できる環境であれば、どんどん利用したほうがいいと思います。
リノベはすべて1点モノで、品質や価格のバランスが見えづらい世界なので、とにかく施主(家を建てる客側)が学ぶしかありません。
こと、リノベについては「情報を集めすぎて失敗した!」ということはあまりないように思います。むしろ知るべきことが多くて、だんだん白目になっていくと思う。
人に頼らず、しっかり自分で勉強していくことをおすすめします。