古民家リノベ

<<田舎でリノベ>>6.設計士のいないフルリノベーションは可能?

<<我が家のリノベ>>

2017年/築70年程度(推定)の古民家購入

2021~22年にかけてリノベ
(8~9割がた工務店に依頼、残りDIY)

2022年末に入居

新築の注文住宅はもちろんのこと、大きなリノベーションとなると、当然のように設計士さんが入ることが多いようです。

しかし、なぜかわたしたち夫婦は

ななみ
ななみ
いや、設計士はいらない

オット
オット
いらん

とナゾの強気。

というのは、我が家はいわゆる「総二階建て」の非常にシンプルな作り。
間取りには制限があります。

なので、もう自分たちの好きなように、「このへんにお風呂作って~」「トイレはこのあたり」などはめこんでしまえばいいや。
設計士さんに頼るまでもなかろう…

と思ったんですね。

結論としては、

「設計士のいないリノベは可能、ただ、甘くはない」

という感じ。

なぜなら、リノベの工程の中では、

「水回りはまとめたほうがいい?」
「日当たりの良い部屋を何に充てるか」
「え?照明ってどこにどれくらい要るの?」
「収納の大きさってどれくらいだっけ」
「1階工房と自宅との境界をどうするか」
「電気配線はどこを気を付けたらいいか」
「エアコンの位置はここ?」

とまぁ細かい話があるわあるわ。
フルリノベ―ションなら、項目で言えば、軽く100以上ありそうです。
毎日のように、人生でそれまで知らなかった単語が出てきますしね。

考えることがてんこ盛り…

途中で、

ななみ
ななみ
設計士さん(涙)

と、会ったこともない設計士(誰?)を思って泣くことがたくさんありましたよねぇ…

うんうん。

とはいえ、設計士さんに払う費用はだいたい工事費用の10~15%くらいとか。

それが高いとは思わないんですが、ない袖は振れないというシンプルな話…

とにかく、問題にぶつかるたびに、自分たちで調べて考える。という、地道な方法しかありません。

絵の得意なオットは、手書きでいろいろ書いてみたり。

フリーの間取りソフトを使ってみたり。

もちろん、本を読んだり。

家系のインスタを死ぬほど眺めたり。
※インスタは参考になるけど、情報の泥沼化または土砂崩れの危険もあります

とはいえ、結局のところは、問題が起こる度に建築士の資格も持つ工務店の棟梁、電気工事士、水道屋さん、左官屋さん、板金さん、大工さん…と、現場の専門家にそれぞれ質問して解決していったことが大半です。

なんだかんだ言って、人の力を思い切り借りつつ、シロウトなりに、作り上げることができました。

色んな情報を入手するのは重要なんですが、結局のところ、一番肝心なのは

自分たちがどう動いて暮らすかを、しつこいくらいシミュレーションする

に尽きるのかなと思います。

他人の情報やアドバイスは所詮他人の経験に基づいたものなので、一般論的には正しいけど、わたし(たち)の個性とは無関係です。

家族構成や生活習慣、その他個人的な嗜好で、「住みやすい家」は全然違う。

たとえば、壁一面の本棚とか、「ベッドサイドの読書灯」などは、夫婦ともに本が好きだからこそ必須な設備で、不要な人には不要。
言わなければ付かないもの。

スティック掃除機の専用ニッチなども、我が家には必須だけど、いらん人にとっては、ナゾの箱に過ぎない。

ただ、まだ住んでいない家で自分たちがどう動くだろうか?って、思いのほか想像しづらいんですよね。

実際、住んでみて

ななみ
ななみ
うわぁぁなんで電気のスイッチ、ここにないん!!

とか、ちょいちょいあります。

あのとき、もう少ししつこく考えておけばなぁ、と。

といっても、そのときはそれで思考の限界だったし、完璧を目指すと死ぬので、割り切りも必要なんですけどね。
イチローだって打率3割だし、と。(今なら大谷って言うの?)

設計士さんがいたら、それに加えて、こちらの思いもよらないような素敵な提案があったんだろうなぁ~という気持ちはチラチラするのですが。

ただ、もし設計士さんを入れていたとしたら、その意見について「それはちょっとどうだろう?」と思うことがあっても、プロの言うことだし…と聞いてしまっていたかもしれません。

自分たちだけで決める、というのは自分たちだけで責任を引き受けるということ。
あとで何か問題があったとしても、潔く「自分で決めたことだし」と思えるというのも、良い点ではあります。

あれ、意外に人生全般に通じたりして?これ?

家づくりはホントいろいろ勉強になります。