旅の効用

《日本縦断 day5-6》車中泊は「翼」になった・・・

旅に出たいけど出られない理由って、時間がないか、お金がないか、その両方か。

でもその程度のことでやりたいことを諦めるって、もうイヤなんです。

というわけで、その両方をいっぺんに解決した「車中泊」経験は、自分にとってエポックメイキングな出来事でした。

ちなみにここ数日は実家暮らしで、旅は小休止。

1台置きに整然と並ぶ、さすが日本人・・・

 

さらにそれだけではなくて、「車中泊」は

  • 体力的にムリ!って思い込んでた
  • いい年してビンボーくさいと思われる気がした

という、人生を大きく狭める「思い込み」と「体面」という心の障壁も捨てた貴重な経験になりました。ほんとどうでもいい。

ここを捨てることでやれることが格段に広がります。

あ、もちろん、体質的に合わなくて、翌日パフォーマンスガタオチ、なんて人は無理することないです。あくまで「楽しめる」が前提。修行じゃないからね。

しかし日本ってほんとうにすごくて、

  • コンビニ
  • 温泉(お風呂)
  • 道の駅(サービスエリア)

という、「車中泊の三種の神器」がどこにでも揃っているし、なにより「治安」が良い。

 

もしかしてこの国は、本当はもっともっと生きやすい国なんじゃないか。

なんでこんないい国で、自殺者が毎年3万人もいるのか、クルマで走りながら考えずにはいられませんでした。

 

ついでにもうひとついうと、今回は「なるべく高速ではなく、一般道」を通るようにしてます。これまたやってみたら日本の国道はすごく快適で、しかも高速を走るより発見が多くて楽しい

西から東へ走っていると、不思議と名古屋を過ぎたあたりで、

「あ、なんか東に入ったな」

って感覚がするんです。何かが東京に近い感じになる。それまでは関西なんですけどね。言葉にしがたいこの感覚、高速道路では感じられたことがなかった。

「便利とスピード」と引き換えに、色んな貴重なものを知らないうちに捨ててきたんだな。

 

いまはクルマが小さいので、たとえばトヨタのヴォクシーとか、日産のセレナとか、ホンダのフリードとか、そういうのに変えたらもっともっとラクなんだろうけど、夫いわく

「このコンパクトカーでやるからいいんじゃない?」

とのこと。

まーね!確かにそのとおりで、普段は使わない大きさのクルマにお金をかけるのは本末転倒なんだけど、つい理想が高くなっちゃう。

 

旅に出ることをさらに簡単にするためには、「ガソリン代」と「運転の疲労」を減らすことが次のステップだろうなぁ。でもこれも電気自動車と自動運転の時代が、もう近くまで来ています。

これと車中泊組み合わせたらもう、翼どころか、どこでもドアを手に入れるようなもの。うひゃー!早く来ないかな、そんな時代~!

 

今のところこれらは日本国内の話ですが、海外だって同じように、金だの時間だのに振り回されずに好きなときに好きなように出かけたい。

ただちょっと日本と違うのは、海外は「お金で安全を買う」という場所が多いということなんですよね。基本的に死んでまで旅をしたいとは思っていません。

でもこれもなにか方法があるんじゃないのかな。

もっともっと自由になれる。たぶん。