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令和6年7月 製菓衛生師試験に合格!

令和6年7月、製菓衛生師試験に合格しました!

製菓衛生師試験というのは、お菓子を作るにあたって必要な技術と、「衛生的な知識」を持っている、と認められる、国家資格の1つです。

これに限らず、世の中の資格はごく一部を除いては「足のウラの米粒」(➡取っても食えない!)なーんてよく言われますが、本当にそうなのか、では意味が全くないのか?

なんてことも含め、取得までの過程や苦労、費用などについて書いてみます。

CONTENTS

なぜ製菓衛生師試験を受けようとしたか?

そもそも、お菓子を作るにしても、カフェを経営するにしても、別に「必須」というわけではないこの資格。

なぜ、取得しようと思ったか?ですよね。

わたしは、製菓については素人で、技能の面はもちろんのこと。衛生知識なども、あくまで常識の範囲+独学のレベル。

カフェ経営が長くなればなるほど、「いつまでも自己流でいいのかな?」と、漠然とした不安がぬぐえませんでした。

特に衛生面。もちろん気をつけていても、あとから「知らなかった」では済まされないことも多いかもしれない。

2024年からは公共の施設内で店舗を構えることにもなったので、その思いが余計に強くなり、何か、第三者からのお墨付きじゃないけど、ちゃんと学んだぞと言えるものが欲しかった。

で、時間が自由になる2023年に、資格取得準備をしよう!と思ったわけです。

製菓衛生師試験の受験資格

製菓衛生師試験の合格率は6割前後(年度や都道府県によって違いあり)と高いので、難易度的にはそれほど狭き門ではないのですが、これ、「受験資格を得る」、つまり入り口までがけっこう大変なんですよ。

製菓衛生師試験の受験資格は、

  1. 菓子製造業にて2年以上実務経験を積んでいる
  2. 都道府県知事が指定する養成施設で1年以上学ぶ

のいずれか、となっています。

わたし、「大学行って、会社員20年頑張りました~」と、世間一般的なコースを辿ったわたしにとっては、なぜか異様に高いハードル(笑)

「実務経験」は週4日以上かつ1日6時間以上が条件なので、週末カフェをやっていたときの作業は認められない。

専門学校は行ってないし。

で、どっちかを満たそうにも?

いやいや、この近辺、学校ないし!

ケーキ屋さんはあるにはありますが、2年間はムリ。

ていうか、すぐ近くに開業予定です!なんて人、雇わないよなぁ。

機会も時間もない、そこで取った苦肉の策

近くに学校もない。実務の時間もない。

色々考えた結果、「1年制の通信教育(一部スクーリングを含む)を受ける」という短期集中でこなすのが一番現実的、と感じたのです。

行き先は東京。スクーリングで行かなければならない時だけ飛行機で通う。

突飛なようでいて、意外とこれが一番やりやすい方法かもしれないと思いました。

1年間で約30日のスクーリングに行かなければならないのですが、毎月連続5日間の講習を開催(同講座を何回か繰り返してくれる)してくれる学校がここだけでした。

必要なコマ数を埋めるために、うまく日程を選んでいくのですが、そうそう都合よく5日間x6回で終わらせることはできず、結局8回は通う必要がありました。

1年間で東京を8往復、かかった総費用は?

さて、かかった費用ですが、ざっくり言うと

  • 講座の費用 約30万円
  • 往復の交通費 約15万円

合計 約45万円

といったところです。

あれ?交通費安くね?と思った?

そう、四万十~東京までの往復交通費は、通常であれば1回で約4万円ほどはかかるのですが、「減額マイルキャンペーン」や「国内線値下げキャンペーン」などをフル活用。

実はJAL/ANAともに、ほぼ毎月のように何らかのキャンペーンをしているので、しっかりウォッチしていると、かなり割安に往復できます!

(高知⇔東京なら、最安片道9,000円くらい)

いざとなれば「ジェットスター」などの利用も考えていたけれど、結局JAL/ANAの安い便をうまくとらえ、すべてそのどちらかで往復しました。
もはや高知⇔東京の格安往復クイーンと呼んでもらっても構わない。

あと、東京では基本的に実家に滞在したので、宿泊費、食費はゼロ。

その分、あれの修繕やら、これの交換やら、それの問い合わせやら、高齢者ヘルパーみたいによく働いたですが(笑)

距離だけで言えば、高知からは関西の学校のほうが近いのですが、関西だと宿泊費が膨大にかかってしまう。

東京のほうがずっと出費が抑えられる上に親孝行にもなって、完璧な一石二鳥でした!

1年間の学習、正直な感想

それにしてもこの歳になって、1回3時間の座学とか実習を2コマx連続5日間とか、ホントきつかったですね~!!

もう、認めるしかない。

ものすごく頭が鈍くなってると!!

たぶん、18歳のころなら、超楽勝だったんですが。

今は、1つの内容を、3回読んでも5回読んでも頭に入ってこない。

ていうか、なんなら読んだことすら忘れているという。
思い切り、実感しました。

アタマってどんどん使わなきゃダメ。

まとめ

と、これだけの時間とお金をかけてやったかいがあったかというと、これは十分にあったと思ってます。

2023年は1年間のフリータイムがあったけど、こうやって何かタスクを作り、なおかつ何か結果を残すことにこだわらないと、ホントに何もしないで終わってたと思う。

さらに、プロの先生方や、プロを目指す(すでにプロもいる)同期の仲間の言動の全てが刺激になりました。

やっぱり人間を成長させるのは人間とのかかわりが一番大きいのかなと改めて実感しています。

冒頭の話に戻り、資格で食える・食えないという意味では、弁護士や医者のように「持ってるだけで食いはぐれない」ような資格ではないですが、資格というのはプロセスも含めてバリューがあるのではないかと。

もちろん、そのバリューをどれだけ大きくするかは、その人次第です。

ミドルやシニアの学び直し、リスキリングが話題になっているこのごろですが、1つのご参考になれば幸いです。