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1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣をレビューする
田舎に来て、フリーランスになって2年。
会社に行かなくていい上に、田舎というとなんだかみんなのんびりしていて、ガツガツしなくても許される感じがある。
ほんとにラクです。
がしかし、本当にそれだけでいいのかな、と思い始める自分もいました。
マイペースと怠惰って紙一重なんじゃないか。
人生は時間そのもの。それを本当にちゃんと使えているのか。
「時短」とか「時間管理」的な本は、会社を辞めたら読みたくないよな~と思っていたのですが、久しぶりにこちらを手に取ってみたところ・・・
思いのほか良本!
ちなみに1440分とは24時間のことです。
この本は語り口調が読みやすく、ユーモアもあり、アタマにするっと入ってきます。
翻訳も上手なんですね。飽きることもなく読み切れます。
ボリュームがあるので全部読むのは大変だ!という人のために、重要な点をまとめてみました!
「1440分の使い方」は、どんな人向けの本か?
この本は、
「時間の重要性なんてわかってるよ!」
と思いながら、
「その思いを生活の中で 実行 に移せていない人」すべてに向いている本です。
会社員・フリーランス・起業家・学生・主婦etc 属性は問いません。
1440分を有効に管理するために超重要な5つのポイント
この本の中の重要な点を5つサクッとまとめます。
1.遠くのゾウは小さく見える
この本の中で一番タメになった言葉でした。
「人はみな、未来は現在ほど忙しくないと思い込んでいる」
たとえば、
「再来週、食事に行こうよ!」
と言われると、たいていの場合
「(特に予定も入ってないし・・・)いいよ~」
となりますよね。
しかし実際その「再来週」になってみると、仕事は予定通り終わっておらず、エアコンは故障して修理を呼び、なんだか体調の悪い日があって予定通り進まないことが多々あり・・・と、全然余裕がなかったりして。
あぁ、あの食事の予定、入れなければよかった・・・
なんでもなかった小さな用事(=遠くのゾウ)が、直近に来るとすごく重い存在になる。
これ、ワタシを含め、みんな何回も繰り返しているミステイクではないでしょうか・・・?
とはいえ、もちろん全部をアタマから断る必要もないわけですが、予定を入れるということは大げさにいうと人生の一部を挙げることに価するわけなので、もっと真剣になるべきなんですね。
2.TODOリストは作らない
2番めに印象的だったのが、これ。
ちなみにわたしの手元に、昨年の夏に作ったTODOリストがあります。
出すのも恥ずかしいですが、載せてみる。
- モノを減らして身軽になる
- 一人旅をする
- 本を読む
- 山、森、樹木について、正しい人から学ぶ
- コーヒーについて研究する
- 料理のスキルを上げる
- 字の練習をする
- ハワイに行く
- ブログをアップデートする
- 写真のスキルを上げる
小学生の夏休みの予定レベル・・・
ほんとにこういうリストアップが無駄だったことがこの本を読んでメッチャ実感できましたね~
ToDoリストの第一の問題は、数分しかかからない項目と、1時間以上かかる項目が混在している点にある。そのため、ふとToDoリストを取り出し、「さて、次はどれを片づけるべきだろう」と考えると、たいていすぐ片づく項目、簡単な項目を選ぶことになる。しかしそれは、必ずしも最重要項目とは限らない
そうそう、結局いつもやってるのは一番カンタンな「モノを減らす」「本を読む」ばかりだった!
ではどうしたらいいのか?
それは、「TODOリストを作る」のではなく、「スケジュールに入れる」こと。
たとえば
「字の練習をする」
ではなくて、
「水曜日の20時~21時は字の練習」
と行動予定に変える。
リストとスケジュールって全然別物なんです。
リストにある限り、
「ToDoリストの項目の41%は永遠に終わらない」
のだそうです。わたしの場合81%くらいずっと残ってるな~
3.大成功した人は、ほぼすべてのことに『ノー』と言う
3つめはこれ!これ!!
ノーということ。めちゃくちゃ大事。
わたしも基本的になんでも『イエス』というタイプ(特にお誘いとか、頼まれごととか)なのですが、
なにかにイエスということは、なにかを諦めること
ということなんですね。
気づいてない人が多いと思う。
たとえば、それほどでもない予定や約束で時間を確保してしまうと、そのあとにもっと重要な、本当にやりたいことが発生しても、前の約束が優先になりますよね。
社交辞令的なランチの予定を入れてしまったら、あとからその時間にすごく行きたいイベントのプラチナチケットをもらった・・・
みたいな感じを想像してみてください。
もちろん前の予定を断るという最終手段もありますが、それを何度もやっていたらモラル的に問題があります。
若いころは「なんでも経験」で、なんでもイエスでも良い時期もあったかなぁと思うのですが、そろそろ残された時間を意識しはじめる年齢に来ていると思っています。
人が人にノーと言えない理由は、ほぼ
嫌われたくない
の1点に尽きるかと思いますが、本当に大事な人たちから以外は、嫌われ上等、だと思うのです。
4.「朝」に執着する
会社という縛りがないと、なんとなく朝、長々と寝てしまうことがあります。
会社員のときは6時に起きられていたのに、特に予定がないと8時起床が普通になってしまったり。
あるいは起床後にスマホでSNSチェックして、そのまま30分経過、なんてこともけっこうありがち。
これ、むちゃくちゃもったいないことなんですね・・・
人は一日の中で最も生産的な2時間を、たいして認知能力を要さないこと(ソーシャルメディアなど)に費やす傾向がある。これは実に残念な時間の使い方だ。この貴重な時間帯をきちんと活かすことができれば、ほとんどの人は、今よりもはるかにうまく本当の望みを達成できるというのに。
まずクリエイティブな仕事に取りかかれ。リアクションする仕事はその次だ
ほとんどの成功者は朝5時(かそれより前)に起きるという話もあります。8時に起きるのに比べると、「朝が2回ある」ようなものですよね。
このあたりからすべての決着はついているのかもしれません。と思うと、怖い。
5.理想の自分に「なりきる」
「やる」と決めても、なかなか続かないもの・・・
モチベーションづけるには、(理想的な自分に)「なる」「なりきる」ことが重要なんだそうです。
理想的な未来の状態を思い描くことはできる。しかし現状のほうが(たとえばソファに座ってテレビを見ているほうが)断然快適なときもある。 そんな場合は、理想的な自分になったつもりで自分に語りかけるといい。声に出しても、頭の中だけでも構わない。風変わりではあるが、非常に有効な戦略だ。 「私は健康的な食生活をしている」 「私はジョギングを習慣にしている」 「私は社内トップの営業マンだ」 「私は几帳面な人間だ」 「私はベストセラー作家だ」 「私は起業家だ」
・・・
ただなりたい人物になりきるだけでいい。そうすれば、たとえ先延ばしにしがちな課題であろうと、やらなければ気持ちが悪いし、違和感を覚えるはず。
なりたい自分になりきると、不思議と「そういう自分に恥ずかしくない行動」をとるようになるんだそうです。
まとめ
フリーランスになっただけではなく、田舎に来たことで
「のんびり暮らす」
ことに肯定的になりすぎていた感があったなぁと思います。
自分のペースで生きられる「田舎でフリーランス」ですが、自由過ぎて単なる怠惰に終わる危険性もあります。
マイペースと怠惰は違う。
移住3年目を迎えて緩んだ気持ちを、少しキリっとさせてくれる1冊でした。
Kindleでは540円とかなりリーズナブルなので、おススメです!