小規模林業

出来立てホヤホヤの高知県立林業大学校へ。「スマート林業」セミナーに行ってきた!

こんにちは、ななみんです。

先日、オットとともに高知県立林業大学校のセミナーへ出かけてきました。

高知県立林業大学校とは?

高知県立林業大学校は平成27年4月に高知県立林業学校として先行開校しました。
平成30年4月からは専攻課程を加え、高知県立林業大学校として本格開校しています。

1年間または2年間の課程で、みっちり林業を学ぶことのできる、いわば公立の専門学校です。全日制なのに、授業料は年間128,000円と破格すぎる!

高知県立林業大学校の校長が(なぜか)隈研吾氏

林業大学校、校長はあの隈研吾氏。(プロフィール

ご経歴を見ればわかるのですが、高知出身ではないし、ていうか1ミリも関係なさそう・・・

実は今は誰もが知る隈研吾さんですが、建築家としては一時、仕事が少ないちょっと苦しい時期があったそう。
そんなときに、たまたま声をかけたのが高知県の梼原(ゆすはら)町。

ここは町全体が「隈研吾ギャラリー」と言いたくなるほど、たくさんの隈さんデザイン建築物(役場・図書館・道の駅・ホテルなど)があります。

すごい慧眼ですよね、梼原町は。そんなわけで、梼原を通じて高知に恩というか縁を感じてくださったことが、今林業大学校の校長をされていることにもつながっているようです。

高知県立林業大学校へのアクセス

さて、林業大学校の場所ですが、高知空港からは30分、高知駅からも45分と、(四万十に住むわたしに言わせれば)けっこう便利なところにあります。

とはいえそこは高知県、周囲はこんなエリアですよ・・・(自然いっぱい)

高知県立林業大学校の施設

まずは全景。

校舎外観(HPより写真お借りしました)

外観は、白・黒を基調とした、案外モダンな印象です。ウッディではないんですね。

なかなかスタイリッシュ。

エントランスを入りましょう。

ここからは土足禁止ですよ!

隈さんのサインがお出迎え。


するといきなりウッディ攻めになりました!!


どっちを見てもウッディです。


ん?


壁のひとつひとつに、こんな表記が。へぇぇ~ですね。

ちょっとした休憩スペースも、木に包まれて。
先生や職員の方なども、快適に過ごせそうですよね。
こういうオフィスは羨ましいな・・・

施設の多くは「CLT工法」

ただし、上記に挙げたエリアは、新建材「CLT」を活用しています。

CLTとは、Cross Laminated Timber(クロス・ラミネイティド・ティンバー)の略で、欧州で開発された工法です。
一般的な「集成材」は、張り合わせる板の繊維方向が並行方向に張り合わせるのに対して、CLTは、繊維方向が直交するように交互に張り合わせているため、寸法安定性が高く、断熱性もあり、大型パネルを作れることで耐震性も確保できる、とメリットが多いと言われています。

海外ではすでにCLTのマンションもあるなど、ずいぶん進んでいます。日本に多い「スギ」も軽くてCLTには向いているので、高知県のみならず日本全体でCLT推進の動きがあるんですよね。

ただし・・・実際に山に入り、林業に従事している人でCLTをよく言う人はあまりいませんが。(木としては死んでいる、という意見が多い)

大学校には、CLT工法ではなく、在来工法(貫工法)で作られている棟もあります。

ななみん
ななみん
(なんか良かった)

いずれにしても、木をたっぷり使った林業大学校の施設そのものがそのまま「生きた教材」と言われるゆえんです。

スマート林業のセミナー

ちなみに本日の講座、テーマは「スマート林業の推進」でした。

林業におけるドローンの活用、GIS(地理情報システム)を活用した森林管理と事業計画についての概要のお話です。

ドローンやGISといった先端技術、林業の何に使うの?
・・・いや、というよりも、すでに「川上から川下まで」、全領域に渡って活用されるであろうこうした技術。

  1. 森林集約化対象地域の特定
  2. 森林の現況の確認
  3. 搬出材積の推計
  4. 伐採計画の最適化
  5. 所有者への施業提案
  6. 行政手続・施策立案
  7. 先端技術による木材生産
  8. 需要に応じた木材生産
  9. 木材調達情報の分析

オットがやっているような、「自伐型林業」(ほぼひとりで行う自営の林業)ではこうした大規模な集約や施策立案ということとは少し遠いかもしれませんが、技術そのものは取り入れたら便利になることがたくさんあるはず。

講義のあとは、外へ出てドローンを実際に見学。

林業大学校の校庭からの景色。この学校で学ぶのはキモチがいいでしょうねぇ・・・

この日、実際に使ったドローンは30万円~40万円くらいするそう。

個人が気軽に使える感じではないですが・・・

実際に活用している様子を見るのは、臨場感があって良かったです。

誰でも行ける「短期課程」はおすすめ!

今回のセミナーもその一端なのですが、林業大学校には「短期課程」という誰でも参加できる講義があります。

短期課程の詳細

短期課程は、基本的に小規模林業(自伐林家)向けコース。
「チェーンソーの修了証が取れる講座」、「様々な重機が扱える講座」、「作業道作りを学べる講座」など、本気の林業のスキルアップをしたいけれど、専業で学生になるのはちょっと難しい。という人のための講座が充実しています。

オットは移住して最初の年度に、ここの短期課程のほとんどに参加して学んでいました。

ななみん
ななみん
わたしもくっついて参加した!

今でもそうした講座が開かれているほか、

  • ドローン操縦
  • ログビルダー養成
  • 樹木医養成

など、なんだか楽しそうな講義も多数増えていますね・・・!

どれも1日~数日間の日程で行われます。費用は無料か、かかっても数百円~2000円程度。
高知県の林業に関するバックアップはすごいなぁと思う瞬間です。

興味のある人はぜひ気軽に申込みしてみてください。
最近、人気のある講座は締切が早くなってる・・・!

ななみん’sVIEW

いずれドローンを含めた機材や技術は、もっと安価に、もっと広まってきて、どんな小さな事業体でも「使うのが当たり前」の時代がすぐに来るでしょう。

ただ、わたしが先端技術に期待するのは、「効率的でより儲かる林業」ではなく(それも良いけど)、少しでも「安全な林業」につながること。

労力を省力化して、疲労を少なくする。正確な情報をもとに、危険を回避する。

林業に出かける夫やパートナー、家族を見送る人々は、「今日も出かけた通りの姿のまま、指1本欠けることなく帰ってくること」を祈りながら送り出しています。