住宅は、賃貸が良いか購入が良いか。
ラーメンは味噌か醤油か、くらい、終わりのない議論ですよね。
今日は、自分なりの結論について書いてみようと思います。
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もともとは「賃貸派」~都会にいたころ
東京にいたころ、わたしは圧倒的に「賃貸派」でした。
理由は、以下に挙げるような「持ち家のリスク」を恐れていたからです。
- 購入した後に地震が起こり、壊れるかも
- 長期ローンがプレッシャー
- トラブルがあっても引っ越しできない
- 維持費(税金、修繕費など)がかかる
- セキュリティ上の不安(戸建ての場合)
とまぁ、いろいろ書きましたが、ただ、一番の理由は「住環境にそれほどこだわりがない」ことだったかもしれません。
「そこそこ気に入った賃貸で、そこそこ快適に暮らせればいいのでは?」そんな考え方が根底にありました。
「そこそこの賃貸がない」田舎の現実
しかし、田舎に移り住んで予想通りぶち当たったのは、「賃貸物件が少ない」こと。
「日本に空き家は多い、でも人が住める空き家は少ない」
田舎でよく言われるコレ。
空き家は多いけど「人に貸したがらない」、あるいは「ボロすぎて住めない」etc
長くなるので詳細は省きますが、ともかく、田舎には家賃と内容が見合った
「そこそこの賃貸」
つうのが本当にない!!
が、わたしたちは、移住してすぐに奇跡的に賃貸の家が見つかったのです。
その当時は、家自体は「そこそこ」のように見えたし、まぁいいと思っていたんですけど、実際は、すさまじく日当たりが悪く、寒い。カビがはえやすい。洗濯物が乾かない。きちんとした上水道がない。下水ももちろんない。風呂とトイレが別棟で遠い。
・・・慣れるといえば慣れるし、慣れないといえば慣れない(苦笑)
なるべく気にしないようにして暮らしていましたが、今振り返ると、実際のところは早々からしんどかったのかもしれません。
かといって、町の中心にあるマンションとか、近代的な建売戸建てだと、すごく快適なんだろうけど、ちょっと移住ムードがないしなぁ。
正直なところ、ずっと「賃貸迷子」でした。
田舎の賃貸のもう1つの壁~人間関係
都会で賃貸といえば、不動産屋さんを何軒も巡って・・・というスタイルが当たり前ですが、田舎は結局のところ「人ヅテ」「口コミ」で見つけるほうが多い感じ。
これはこれで、仲介手数料なんかも要らないし、いいこともあるんですが、いったんトラブルが起こると面倒くさい・・・
わたしの知っている中でも、大家とのもめごとに悩んだケースがいくつもあります。
特にひどいなと思った話は、「借りていたボロボロの家を丁寧にDIYで改修して、ようやくいい感じになったら、急に出て行けと言われた」というもの。
あー、いらないと思ってゴミに出したものを、誰かが拾って綺麗にして使ってるのを見たら、なんか急に惜しくなったみたいなやつ。あるよね。
でもそれで堂々と「返せ」って言えるのもすごい。
ことほどさように、ビジネスライクではない契約っていうのは、何かあったときにすごく疲弊するものです。
仕方なく「購入派」へ転身
そんなわけで、移住してそれほど経たないうちに、
と気づいた夫婦。
そのとき、たまたま友人が紹介してくれたのが、古民家付きの売地でした。
そこはすぐには住めないほど古い家だったけど、「とりあえず”自分たちのスペース”を確保しておかねばヤバイ」という直感が働いたのかもしれません。
なぜなら、田舎は賃貸物件も少ないけど、そこそこの売地や売家もめったに出ないんです。
これを逃したら、今度いつ出会えるかわからない。
で、ともかく買ってしまったのです。
何が正解かわからないけど、とりあえず、堂々とテントを張れる場所は確保した!というので、そのときは安心したのを覚えています。
今思うと、なんか悲壮しかない(笑)
古民家改修を経て変化したこと
そんな事情で購入した古民家、いざ改修を始めて1年。
その間に、かつてそこまで家にこだわりのなかったわたしが、
というほど、意識が劇変!!!
地元工務店と密着してリフォームした1年間はめちゃくちゃ(大変だったけど)楽しかったです。
そして、賃貸のころは、「物件に自分の生活を合わせていく」というのが当たり前でした。
しかしマイホームは「自分の価値観に合った家を造っていく」ということで、順序が逆。
その過程がとても楽しい上、出来上がった家は自分の動線にぴったりで(そりゃそうだ)超暮らしやすい。
こんなことに、人生50年も経って、初めて気づきました。
ある意味、家づくりは、おとなの最大の道楽かもしれませんね。
田舎に住むうちは、ずっとマイホームで暮らせたらいいなぁ・・・
まとめ
タイトルには「議論にピリオド」と書きましたが、これはあくまで自分の中での話。
他の人に「家、買いなよ!!」と勧める気持ちは全くありません。
やっぱり賃貸の気楽さはいいナ(都会なら)って思う時もありますしね。
いずれにしても、「家づくりが面白い」ことだけは事実で、これだけはホントやってみて良かったです。