読書

久々の再読「生き方」(稲盛和夫)

最近、疲労がたまっているせいでしょうか、久々に読みたくなった「生き方」。

稲盛和夫氏の人生論。
経営学というよりも、副題にあるように「人間として一番大切なこと」を軸に書かれている本です。

わたしが買ったのは2007年のことで、当時36歳。

人生哲学といえば、当たり前のお説教みたいなものかと思いきや、何やらとてもまっすぐに心に沁みてくる。

素直に、「いい本だなぁ」と思った記憶が鮮明にあります。

中でもずっと覚えていた一節が「ど真剣に懸命にいまを生きること」という部分でした。

あまりにもストレートなフレーズですが、”ど真剣”という言葉の響きをずっしりと感じた覚えがあります。

30代半ば、ちょうど仕事にも慣れてきて、そろそろいろんな意味で「ゆるんで」いた時期だったかもしれません。

そして19年もの月日が経って再読して、今、響いてくる一節は

「どんな人間の、どんな才能も天からの授かり物、いや借り物でしかない」

というところでした。

30代のころはスルーしてしまっていたみたい。

才能が借り物であるとわかっていれば、「〇〇ができる」と驕って考えるようなことはないはずで、自分を省みてどうかなぁなど、ハッとさせられてしまいました。

「頑張って〇〇する」「努力して~になる」ということが美徳だと教えられてきた人生だったので、そうやって、自力で得たと思っていたわずかばかりの能力が、そもそも借り物だったとは。

そして、こう続くわけです。

そして、だからこそ、才能や手柄を自分のものとして独占するのではなく、「おのれの才を『公』に向けて使うことを第一義とする

と。

ーーー

「生き方」という本は、全編にわたって、こういった「本質的に人間が理解しておくべきこと」が散りばめられているのですが、その時々の自分によって、響いてくる箇所が異なるのも面白いところです。

ちなみに、30代でも50代でも、やっぱり一番好きな箇所は同じで、

「(人生の目的は)生まれたときより少しでもましな人間になる」、すなわち「わずかなりとも美しく崇高な魂をもって死んでいくためだ」

というところです。

そっか、それでいいのか。と、毎度さわやかな気持ちになります。