古民家をリノベして引っ越すにあたり、買い替えたのはダイニングテーブルとダイニングチェアでした。
この↑テーブル探しも大変だったのですが、それよりもなお大変だったのが、ダイニングチェア探し!
無垢、国産材にこだわりたい。
さすがにネットで買うのはリスクが高いので、東京に出た際に探すことにしました。
足を棒にして(→この比喩ホントに正しい)歩き回ることまるまる3日間。
いやー、東京はさすが色々選択肢はあるんだけど、1軒ずつ訪ねるのホント大変。
”新居に置くチェアを探す仲良し夫婦”っていう甘い感じは一切ないですよね。
もはや警視庁国産材特別捜査班に属する初老の刑事(デカ)2人組と言った感じ。
実際には、オット刑事がGoogleで色んな情報を集めてきては、2人で現場へ向かうといった繰り返しでした。
「横浜でヒノキ椅子目撃情報あり、急行するぞ!」
的な。ドラマにしたらさぞつまらないことでしょう。
そんなで、巡った家具店は下記の通り。
- カリモク家具
- 日進木工
- unico
- キシル(テーブルを購入したところ)
- マルニ木工
- オークヴィレッジ
加えて、家具店が集中する目黒通りの店はほとんどシラミつぶしに聞き込み(?)。
飛び込みで入り、もう覚えていないような家具店もけっこうあります。
「これ、安いアル、おすすめネ!!」とガラステーブルを勧める(無垢材の椅子って言ってんだろ!)、ナゾの中国人店主とかもいたなぁ。
回った店舗は、20軒はくだらないはず、刑事の靴って磨り減るはずだなぁと妙に納得。
なぜこんなに苦労するかと言うと、予算に限界があるからですよね。
国産材の椅子は、1脚6~7万円は当たり前、15万円とか20万円もザラにある。
テーブルなら1つでいいんだけど、椅子だと少なくとも2脚は必要(ホントは4脚欲しいけど…)。
となれば、さすがに、1脚10万円超えるのはムリだな~(汗)
もちろん、6~7万円だってわたしたちにとってはかなり思い切っている。
絶対納得いくもの、できれば、「これはおねだん以上」と思えるものを買いたい!
しかし探せど探せどコレってものが見つからないと、
「無垢材なら、外国産でもいいってことにしようか」
「椅子は消耗品ってことでニトリ行くか」
など、弱気のルール変更案が何度も登場。
そんなこんなで迷走が続き、明日は高知に帰るという、タイムリミットの日。
オットが見つけたのが、「家具蔵」さんというお店でした。
いや、正確に言うと、もっと早い段階で家具蔵さんの存在には気づいていたのですが、ここなんだか老舗っぽい。
しかも、銀座・青山・自由が丘・吉祥寺等にショールームがある。
要するに「すごく高そう」というイメージが先行し、候補から外してしまっていたんですよね。
まぁ、でももう最後だし、見るだけ見てみる?と改めてショールームを探したら、なんと宿泊先のホテルのすぐ近くにあるという展開です。
いざ行ってみると、たしかに落ち着いた上品な感じではありましたが、意外にもそこまで敷居が高いという感じでもなかったです。
そして、スタッフの方は実に丁寧で商品に詳しく、こちらの質問になんでも答えてくださる。
驚いたのは、オール国産・無垢材のチェアが、1脚7万円くらいから購入可能ということ。
他と比べて飛びぬけて高いってことはありませんでした。
というか、ぶっちゃけ、他のお店で見た7万円程度の椅子よりも全然品質がいい。
使っている材の厚さが違う!!
しかも家具はすべて注文後に直営工場で作られるオーダーメイド。
無垢材はアフターケアで削り直しや仕上げ直しが可能なので、ほとんど一生ものと言っても過言ではありません。
内容を考えれば、むしろ、安くない…?
7万円「から」というのは、材によって価格が異なるからです。
ウォールナットなどは高め、チェリーはその下、ホワイトアッシュ、ケヤキ、ナラ、タモなどと続きます。
ちなみに、例外的に、サペリというアフリカ産の樹種も使われています。サペリは、今は珍しくなった高級樹種マホガニーの仲間で、最近ジワジワと注目されているのだそう。
わたしたちが気に入ったのは、ナラ材。
ジャパニーズオークとも呼ばれ、広葉樹の中ではもっともメジャーな樹種の1つです。
固すぎず柔らかすぎずの感触がとても良い上、値段的にも優しい。
このあたりは本当に好みなので、木の家具は絶対触ってみたほうが良いですね。
そして、椅子のデザイン。
家具蔵さんは、椅子の種類が豊富なのですが、
「ダイニングチェアでありながら、そのままくつろぐリビングチェアにもなる」というアームチェア グランデがドンピシャでした。
我が家ははっきりしたリビングやソファがなく、食事後はそのままダイニングテーブルについてくつろぐスタイルなので、「ダイニング兼リビングチェア」的なコンセプトがぴったりだったのです。
お店のスタッフの方によると、「いわゆるダイニングチェアよりも座面をゆったりさせており、背もたれも、ややくつろぎ優先で作っている」とのこと。
近年、コンパクトな住まいでリビングとダイニングを兼用させるケースが多いので、こうした椅子のニーズが増えているんだそうです。
オーダーしてから待つこと5週間。やっと来ました!
手触り、座り心地、コストパフォーマンス、すべてにおいて大満足。
座面の高さは指定できるので、手持ちのテーブルともぴったり合わせられます。
また、仕上げ(オイル有無)、さらには「木目を合わせるか」まで選べます。
↓この座面。真ん中で継いであるのが全然わかりませんよね。これが、木目合わせです。
日本的な良いものが全部詰まったような感じ。
一番気に入ったのは、この座面の厚さ。
他の無垢材の椅子では、座面が2枚の板の張り合わせであったり、あるいは一部を削って布を貼ったりしているものも結構あります。
それはそれで、体にフィットさせるとか、軽量化するとかのメリットがあるので一概に悪いというつもりではないのですが、やっぱりしっかり板が使ってあるのがいいなぁ、と思いました。
それでいて、それほど重さを感じません。
あれだけ探し回ったのに、決まるときはホントにすぐ決まる!
まぁこういうもんですよね。
ちなみに、送料などを含めて1脚75,000円程度となりました。
お店のインスタにも掲載して頂きました。
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余裕ができたら(いつだろう?)、他の家具や椅子も追加したいなぁ。