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大洲への立ち寄り。
宇和島~松山に行く途中に、趣きある町、大洲に立ち寄りました。
ここで予想よりはるかに良かったのが「臥龍山荘」。お散歩にお勧めです!
正直、現在の国内知名度はそんなに高くないと思うのですが、重要文化財でかつミシュラン・グリーンガイド・ジャポンの一つ星(2011年)。さらに夢の美術館 世界の名建築100選にも選ばれているのだそうで、これからどんどん知られていくのではないでしょうか。
こういうところの良さは、案外外国人が先に気づいたりするものです。
さて大洲の歴代藩主の遊賞地だったこの山荘、明治以降は補修もされず荒廃していたところ、豪商の河内寅次郎が老後を過ごしたいと10年以上をかけて造り上げた別荘なのだそう。
もうこだわりぬいた造りで驚きです。
不老庵
肱川を一望できて、外から見ると清水寺のようにせりだしています。
庵そのものが船に見立てていて、天井は竹張りで船底のような形に。公式サイトによると、「対岸の冨士山右端から月が昇り、天井に反射して部屋を明るくする巧妙な趣向が施されている」のだそうですよ。
建物はまるで清水寺。
中からは肱川が・・・
快適すぎる場所でした。夜、ステキでしょうねぇ・・・
臥龍院
母屋です。これがもう「贅を尽くした」造りなんですが、見た目でぱっとどこにお金がかかっているかわからない。でも説明を聞くと、【桂離宮】【修学院離宮】【大徳寺】などの良いところを集めたような中身で、当代の名工ばかりを集めて作ったそう。
書院造と数寄屋造とを調和させているんだそうです。
残念ながら部屋の内部は写真NGだったので、これは外から。
いくつか部屋があり、どの部屋も説明を聞かないとその良さがよくわかりません。ここにいらっしゃる受付の女性の説明がそれは素晴らしいので、いらしたらぜひいろいろ伺ってみるといいと思います。
うーむ、この説明がちょっと物足りないので公式サイトから写真をお借りしてご紹介。
- 清吹(せいすい)の間の透かし彫り
これは「春」をイメージした花筏
- 霞月(かげつ)の間
丸い窓が月、段違いの棚が雲。
窓の向こうは仏間なので、お灯明がともされると、月明かりになるわけです。すごい風情・・・
さらに黒いふすまは薄暮を表しています。
ふすまの取っ手には蝙蝠!
でも説明聞かないときっと見過ごす・・・見ただけで価値がわかる人になりたいものですが。
庭園
これも公式サイトからの説明を拝借。
神戸の庭師植徳が10年がかりで築造した路地庭園、自然の景観を生かし、蓬莱山(蓬莱島)を中心として四囲の山川を取り込んだ広大な借景庭園となっています。石積み一つとってみても変化を持たせた多様な石積み、飛び石にも銘石を使い、樹木にも数百年の老樹があり、苔類にも珍種が見られます。
素晴らしい手入れ
この臥龍山荘は、そういった作った人々のこだわりが素晴らしいのもあるのですが、なんといっても手入れに感動しました。
庭の整備も完璧で、あちらこちらに小さな花もあしらわれています。
いまの係のかたが、毎日生け替えているんでしょうね。なかなかご面倒なはず!その心配りにすっかり感心してしまいました。
平日に行ったこともあって、貸切状態でゆっくり過ごせました。有名になって混みあわないうちに、ぜひお出かけください☆
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臥龍山荘
9:00~17:00 (札止16:30)
年中無休
観覧料
大人 Adults ¥500
小人 Children ¥200(中学生以下)
共通券(臥龍山荘・大洲城)
大人 Adults ¥800
小人 Children ¥300(中学生以下)
JR大洲駅よりタクシーで約5分
大洲ICより車で約10分、大洲北只ICより車で約5分