妻から見た林業

脱サラ林業の成功要件

こんにちは、ななみです。

最近、「脱サラして林業を始めたいと思っています。」という方々からのメッセージ(相談、決意表明など)を頂くことが増えました・・・!

コロナ禍で人生について考える時間が増えたのか、

あるいは考えざるを得ない状況になっているのか、

はたまた時代の流れ?

いずれにしても、私たちにとっては嬉しい傾向です。

今日は、「脱サラ林業」の成功要件について、考えるところをまとめてみたいと思います。

注)ここからお話するのは、あくまで「自営業」である自伐型(小規模)林業の話で、林業会社や森林組合や自治体などに属する場合は、状況が異なります。

オットは、高知に来る直前(2016年3月)まで、エクセルでデータ分析したり、英語でメールを打ったり、クライアントと会議をしたりと、地方の山に1人こもる林業とは対極にあるような仕事環境でした。

そして、林業経験も、山も、コネも、「ゼロ」から始めて、5年目(5シーズン目)になる現在。

まだほんの途上であることは言うまでもないですが、とにもかくにも”複業”のひとつとしての林業を成り立たせつつあります。

そんなオットが考える、自伐型(小規模)林業で成功するための要素は、大きく分けて3つ。

  1. 林業に適した良い山を所有している/あるいは管理を委託してもらえる
  2. 林業に関わる高い技術を持っている
  3. 補助金など、自治体のバックアップ体制が充実している/あるいは、林業以外に収入の道がある

この3つのうち少なくとも2つを確保しないと、自営業である自伐型(小規模)林業をやっていくのはかなり困難とオットは考えています。

第三者であるわたしから見ても同感なのですが、付け加えるとすると、施業地とめぐり逢う幸運を引き寄せたり、技術を磨いたりするためには、何より「時間的余裕」が必要だなと感じます。

で、時間的余裕を持つためには精神的余裕が必要であり、さらにそれを支えるために③に挙げられた何らかのバックアップや、副業的な収入の道などが重要になってきます。

(もちろん、お金に色はついていないので、貯金でも仕送りでも良いのです)

つまり林業のスタートに必要なのは、時間的余裕=精神的余裕=経済的余裕です。

え‘‘、結局お金?!

と言われそうですが、まぁ・・・そうですね。

ここであえてお金の話をするのにはワケがあります。

林業は一瞬で命を失う可能性がある仕事です。

なので、バイトで寝る暇がないとか、しっかり食べてないとか、明日の支払いで頭がいっぱいとか(集中力が欠ける)、安全装備を買う余裕がないとか、そういうことがあってはならないのです。

自分だけが事故に遭うのならまだしも、他人を巻き込む可能性すらあります。

駆け出しの芸術家が「風呂なしアパートでカップラーメン食べて過ごした下積み話」は悪くないですが、林業では状況が異なるとお考え下さい。

林業のように、とても危険で、しかも儲からないようなことを、それでも意義を感じてやってしまうというのは、究極の献身のようでもあり、また究極に贅沢な生き方でもあると思います。

オットが作った道を散歩する贅沢

ただ献身だろうが贅沢だろうが、自分の意志で何かをやる以上、どこからかはキャッシュを持ってこなければなりません。

軌道に乗るまでの不確定さを、精神的にも、生活的にも、どう乗り切るかが最初のハードルなのかなと思っています。

***

とはいえ、じゃお金さえあればのんびり構えていつかは成功するのかといえば、そう単純でもなさそう。

具体的に、山を見つけるのにどうするか。技術はどう高めるか。

色々語るべきことがあります。

現在林業シーズン真っ盛りでなかなか時間が取れませんが、それらについては、これから当事者であるオットからもっと発信してもらおうと思っています。

もし質問等がありましたら、お問い合わせフォームからお気軽にお送りください!