思考

UCCコーヒーアカデミーのベーシックコースは2日間集中!受講体験談(1日目)

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UCCコーヒーアカデミーのベーシックコースに参加

先日、夫婦でUCC(上島珈琲)のコーヒーアカデミーの「ベーシックコース」に参加してきました。

ベーシックコースということですが、期待を上回る濃密な内容。

こんな方におススメします!

  • いつかコーヒー店を開きたい
  • 体系的なコーヒーの知識を身につけたい
  • 自分では揃えられない色んな器具を試したい
  • 自宅ではやりにくいカッピング(テイスティング)などしてみたい
  • 思う存分コーヒーの話がしたい

東京・神戸の両方で同じコースを学べるので、都合のいいほうへ行ってくださいね。

UCCコーヒーアカデミーの総合的な案内はこちらから

わたしたちは土日の2日間集中タイプにしましたが、平日の昼か夜に、4回に分けて通うこともできて、フレキシブル。

2日目の様子はこちらから。

UCCコーヒーアカデミーのベーシックコース。2日間集中!受講体験談(2日目)UCCコーヒーアカデミーベーシックコース2日目 昨日からの続きです。 https://nanami-k.net/ucc-coff...

ちなみに費用は、どんな通い方でも、1人20,000円。

これだけ時間をお金をかけるということは、コーヒーに対して真剣な人しか来ないので、その意味でも良かったです。

わたしたちは帰省のついでに、東京へ。場所は地下鉄御成門駅からすぐの、きれいなビル。

教室につくと、テキスト・エプロン・資料を入れるペーパーバッグが渡され。

そして、コーヒーをサービスしてくれました。

さすがに美味しいコーヒーです。(紙コップだけど)

どんなカリキュラム?

朝から夕方までみっちり!

1日目
  • 博物館ビデオ上映
  • コーヒーの歴史と雑学
  • コーヒーの基礎知識
  • 生豆・焙煎豆の見分け
  • 産地別コーヒーのテイスティング
  • 焙煎とショールーム見学
  • 抽出器具解説

わたしが一番興味を持ったのは、本格的なテイスティングですね~

どんな人が来てるの?

今回の参加者は19名。うち女性は8名でした。4つのグループに分かれてテーブルにつきます。

わたしたち(夫婦)のグループには、あと3人男性がいて、2人は40~50代くらいで、定年後に喫茶店開業を希望。

もう1人は大学生。彼は趣味が高じてやってきたんだとか。すごいな若いのに!

こんなにコーヒーに熱心な人がたくさんいることがオドロキですね。

「ぼっち」で来ても全然オーケー。超強力な「コーヒー」という共通の話題があるからね~

講義のコンテンツ

講義内容をおさらいします!

神戸のコーヒー博物館の紹介

ビデオを使って、コーヒー博物館の紹介。神戸のセミナーなら実際の博物館を案内してくれるらしい。

ここ後から実際に訪問したんですが、なかなか見ごたえあるおススメ博物館なんですよ。穴場!

でもこのビデオ紹介もよくできています。

《日本縦断day24》コーヒー博物館が意外に楽しかったので紹介します!【兵庫県・神戸市】あのUCC(上島珈琲)の神戸本社内にあるのが、「UCCコーヒー博物館」。 日本で唯一のコーヒー専門博物館とあって、コーヒー関係者も...

コーヒーの産地

コーヒーの産地は世界で約70か国もあるのですが、どれも赤道を中心とした、北緯&南緯25度のコーヒーベルト、またはコーヒーゾーンと呼ばれる熱帯地域の国々に限られます。

(出典:UCC上島コーヒー

なんか、ただ暑いところというイメージになりがちですが、実は全然違う!

コーヒーを生産する条件はとっても厳しくて

  • 降雨 ・・・ 多くても少なくてもダメ
  • 日光 ・・・ 日光を好むけど、強すぎたらダメ
  • 温度 ・・・ 年平均20℃くらいがベスト。イメージは、夏の避暑地
  • 土質 ・・・ 肥沃で水はけがよく、やや酸性

が揃ってないとダメ。

コーヒーって、繊細というかワガママというか!

これらの条件を満たすのが、コーヒーベルトの中にある、山地や高地なんだそうです。

コーヒーの歴史

コーヒーがどのように発見されたかということはもはや伝説なのですが、中でも「カルディの伝説」は有名。

カルディというエチオピアのヤギ使いが、自分の放牧しているヤギが妙に興奮して、夜、寝ないことがあるので不思議に思って調べてみると、ヤギたちはコーヒーの実を食べていて・・・という話。

詳しくはカルディコーヒーのサイトからどうぞ。KALDI伝説

だからカルディさんの商品にはヤギが描いてあるのですね。

 

さて、はっきりしているコーヒーの起源は10世紀のエチオピア。このころはまだ焙煎していないんですよね。

ただの豆として戦士がスープやおかゆとして食べていました。まずそう・・・

12世紀になると、アラビア半島へ伝播。イスラム教の修行僧が、眠気をさけるために薬として飲用しはじめます。

そしてようやく13~14世紀ごろから焙煎がはじまる。

焙煎がどうやって始まったかについても、「たまたま山火事が起こった」「うっかり焦がした」など諸説あるみたいです。

おもしろい!

16世紀には、イスタンブール(トルコ)ではじめての喫茶店ができる。いわゆる、どろどろしたトルココーヒー。

そして、17世紀にはヴェネツィアでヨーロッパ初のコーヒーハウスが誕生し、ここからヨーロッパ全域にコーヒーが拡大。さらにアメリカにも伝わっていきます。

アメリカが紅茶文化からコーヒー文化へ移行したきっかけとなったのが、有名な「ボストン茶会事件」です。

雑にまとめると、「イギリスから高い紅茶を飲まされていたアメリカが怒って、紅茶の積荷をボストン湾にばらまいた事件」。

出典:http://www.dimbula.com/?eid=1615769

これによりアメリカはイギリスと決別し、ブラジルからコーヒーを入れ始めます。

ちなみに日本には江戸時代に出島からコーヒーが入ったのですが普及には至らず。

明治維新からの文明開化とともに広まってきました。とはいえ、本格的な普及はやはり戦後と考えるべき。

コーヒーの歴史は、各地の史実、宗教、文化と密接に関係していて、世界史好きのわたしとしては、ものすごく楽しい!

生豆・焙煎豆の見分け

コーヒー豆は、品種や精製方法によって見分けることができます。

 

はじめはこんな風に見えるけど・・・

出典:https://middle-edge.jp/articles/LM9tD

論理的に特徴を教えてもらうと、きちんとわかるようになります。

産地別のテイスティング(カッピング)

さて、お待ちかねのテイスティング(カッピング)です!

6種類のコーヒーが並びます。

  • ブラジルサントスNo.2
  • モカ
  • マンデリン
  • コロンビア
  • タンザニア
  • ジャワ

口の中に噴射するように、ズシュワ!みたいに吸い込み、鼻から空気を抜く。

先生、さすがに上手だわ。

飛行機のトイレが流れる音に似ている

スミマセン

香りの定義は実は三段階に分かれていて、

  • Fragrance(フレグランス) 粉の香り
  • Aroma (アロマ) 液体の香り
  • Flavor (フレーバー) 飲んだ時の味と香り

と変化していきます。

そして温度によっても、わかる味が違うので、カッピングは何度か繰り返します。

  • 高温(70度) 香り
  • 中温(65度) 味の全般
  • 低温(38度) 甘味の質や、雑味の有無

奥深い。

今回の6種類の香りを特徴づけると、

  • ブラジルサントスNo.2・・・ナッツ、カカオ、チョコレート
  • モカ・・・ベルガモット、グリーンアップル、ヒノキ
  • マンデリン・・・ヴィンテージ赤ワイン、メイプル、トロピカル
  • コロンビア・・・白ワイン、ヨーグルト、特徴が薄いのが特徴
  • タンザニア・・・柑橘系でコロンビアに似ている
  • ジャワ・・・穀物

みたいな感じですね。ジャワだけがカネフォラ種(あとはすべてアラビカ)なので、すぐわかります。

アラビカ5種類も、こうやって比べると違いはだいぶわかりやすいけど、コロンビアとタンザニアとか、わかりづらいのもあった。

 

ワインのソムリエもコーヒーのカッピングも同じなのですが、苦味や酸味の「質」を考えることが重要なのだそうです。

ワインでも、田崎真也さんとかが「濡れた仔犬のお腹のような香り」とかオモシロい表現されますが、そういうのが大事。

先生いわく、

インプットとアウトプットをすることで、より強い記憶になる

とのこと。

これって万事に共通するな!

焙煎の見学

さてそのあとは場所を変えて、巨大な焙煎機で実際に焙煎するところを見学します。

焙煎により、豆は化学反応を起こして、成分(特にタンパク質、ショ糖、クロロゲン酸)に大きな差が出ます。

これらがコーヒーの色・味・香りに大きな影響を与える。ちなみにカフェイン量は焙煎ではほとんど変わりません。

 

これは8キロの豆を一気に焙煎できる、熱風式というタイプ。大量かつムラの少ない焙煎ができるもの。

小さな喫茶店とかには、ちょっとムリか・・・

豆は生き物(ていうか果物)だし、まったく同じ条件ということもないから、焙煎時の条件や結果というプロファイルを記録していくことがとても大事です。

ちなみにこの日焙煎したのはブルーマウンテン。ひとり100グラムずつくらい持ち帰らせてくれました!

明日の予習:抽出器具解説

最後は、明日実際に体験する抽出器具のあれこれについて、座学で学びます。

コーヒーの抽出は大きく分けて2種類。それぞれで器具が異なります。

 

  • 浸漬法(しんしほう)

コーヒーを煮沸して抽出する方法。サイフォンやパーコレーター、カフェプレスなど。

  • 透過法

コーヒーの層に湯を透過させる方法。ネルドリップ、ペーパ―ドリップ、エスプレッソなど。

 

いよいよ明日はプロのドリップやサイフォンが見られるので、楽しみ~

1日目のまとめ

もうコーヒーの背景と奥深さをお腹いっぱい学んだ1日でしたね。

講師の先生方は3人も4人も付き添っていろいろ面倒見てくれるし、どの先生もとても丁寧でわかりやすい。

アットホームですごくいいセミナーでした。

帰り道に夫と、「コーヒーってやっぱり面白い!!」とちょっとテンション上がっていました。

《2日目のカリキュラム予告》

  • ペーパードリップの解説と抽出
  • カフェプレスの淹れ方
  • サイフォンの解説と抽出
  • コーヒーの作法・味の感じ方
  • センサリースキル
  • フードペアリング
  • 修了式

長くなったので、明日に続きます!

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