田舎って、お金がなくても生活できる。
てなイメージありませんか?
「家賃が安いし、野菜ももらえるんですよー」
なんて移住者がコメントするテレビ、よくありますよね。
事実でしょうか?
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「電気代は野菜では払えない」
わたしも「田舎行ったら、生活費が安くなるといいなー」なんて思って移住しました。
確かに、家賃が安い、野菜をもらうことも多い、それは事実でした。
しかし一方で、クルマが必須。
ユニクロもマックも、高知のほうが東京より安い!とかない。
どんなにたくさん大根をもらっても、それで税金や電気代は払えません。
正直、田舎は生活コストが安い、と単純には言えないし、やっぱり現金大事。
ま、そんなこんなでプラスマイナスありつつの実体験をもとに「田舎の生活費のリアル」を検証してみました!
田舎暮らし、夫婦二人の生活費は約17万円/月
我が家は40代夫婦のみという構成でだいたいこんな感じです。ポイントだけ赤くしました。
東京 | 高知 | ポイント | |
家賃 | 14万円 | 2万5千円 | 劇的に下がりました |
食費 | 5万円 | 3万円 | 食材が安く、外食も減った |
雑費 | 1万円 | 1万円 | 変化なし |
交際費 | 3万円 | 2万円 | 飲み会が減りました |
光熱費 | 1万2千円 | 2万円 | 倍増!! |
通信費(1) | 7千円 | 7千円 | スマホ2台とiPad mini |
通信費(2) | 3千円 | 6千円 | 家庭用wifi、テレビ視聴 |
自動車費 | 1万円 | 4万円 | 東京はカーシェア、高知では普通車と軽トラの2台 |
レジャー費 | 3万円 | 1.5万円 | 温泉やカフェ巡り |
合計 | 29.2万円 | 17.3万円 |
ただしこれはあくまで基本生活費。
突発的な変動コストが他にもあります。
- 冠婚葬祭
- 家電の故障(買い替え)
- 医療費
- クルマの修理
- 来客(食事の招待や、一緒に出掛ける)
などが中心です。
これによる年間での予備費は30万円と見ています。
よって、高知の田舎での年間生活費は、ざっくり240万円というところ。
加えて国民健康保険、国民年金等を考えると、やはり年収300万円=月収25万円が最低ライン。
ただこれを夫婦2人で稼げればよいわけで、かなりゆるく生きることができます。
うちの場合は、それ以上に稼げたら、旅行費に充てますね。
田舎の生活費のポイント ①「家賃」
東京と高知、最大の違いは言わずもがな家賃。
うちの場合、高知のほぼ6か月分=東京時代の1か月分になってます。
どんな家かはこちらをご参照ください。
周囲で賃貸住まいに聞いてみると、家賃1万円~2万円くらいが多数派。
中には、空き家の管理人代わりに、ゼロ円という人も!
コストで一番抑えられるところです。
田舎の生活費のポイント ②「クルマ」
我が家のクルマは2台持ち。
1台は仕事に使う軽トラック、もう1台は小型乗用車(スズキ・イグニス)。
購入費用は別にしても、
- ガソリン代
- 任意保険料
- 車検
- 税金
- メンテナンス(オイル交換、タイヤ交換等)
を月にならすと、2台で40,000~50,000円くらいはかかる計算。
ただ、「駐車場代」がゼロなのは大きい!
田舎でも、村や町の中心にいればクルマの利用頻度を下げることはできます。
でも完全なクルマなし生活はかなり厳しいし、行動範囲が狭すぎてつまらなさそうです。
田舎の生活費のポイント ③「光熱費」
意外なポイントは光熱費。
移住してからのほうが高くなった・・・
- 一軒家になった→広くなってエアコン2台必要
- 古民家になった→暖房・冷房効率が悪い
ということに加え、
- フリーランスになった→在宅時間が長い
という落とし穴も!
田舎に住むとライフスタイルも併せて変わる人も多いと思うので、このあたりも多めに見ておいたほうがいいかもしれません。
真夏や真冬は、エアコン必須で、さらに夏は扇風機、冬は灯油ファンヒーターも併用。
そりゃお金かかりますね~
プロパンガスは高いの?
光熱費といえば、移住前に「ものすごく高い」というイメージがあってビビってたプロパンガス。
こんなの見たら、引きますよね。
@inakaimu プロパンは高いと聞いて風呂週2しか炊かなかったのに都市ガスの1、5倍の請求きたからやはりプロパンは高いですな
— Take it easy (敬) (@satoniigatakk82) 2017年3月6日
プロパン高いのは覚悟してたけど、高すぎる。都市ガスの半分の使用量で、値段は都市ガスの3倍
— たかすぃ@Z1000 (@Ninja400RSE2012) 2017年2月14日
ただ、現実は、こちらで借りているおうちのお風呂が「灯油ボイラー」でガスを使わないためか、東京とほとんど変わらず月々4千円くらいに収まってます。これ心底ホッとしました。
灯油代はかかるのですが、灯油のほうが熱効率は良いようです。
田舎の生活費のポイント ④「インフラ」
スマホやインターネットにかかわる通信費。なんと高知のほうがお金がかかって残念です。
以前は家のインターネットはwimaxで3,000円程度で契約できていたんですが、こちらではwimaxがエリア対象範囲外・・・
インターネットのために、地元のケーブルテレビを契約しないとなりません。そもそもそれがないと地デジも見られないという環境なんです。(ちょっと意味がわからない)
ともかくテレビ代とインターネット代に月に6千円程度払っています。
ただ高いだけあって、光回線が山の中なのにすんごい爆速です。
スマホは格安SIMのみおふぉんでスマホ2台とiPad mini1台を契約して、通話料も含めて7000円くらい。
住むところに関わらず、格安SIMに変えるのはもはや常識と言っていいのかも。
田舎の生活費のポイント ⑤「お金の知識」
田舎暮らしの生活費のかけかたは人それぞれですが、一般的に田舎暮らしを希望する人は、
「お金を追いかけすぎず、精神的なゆとりを大事にしたい」
という人が多いのではないかと思います。
ただし、自分自身を守り、お金に追われないためには、逆にお金についてしっかり知っておく必要があります。
つまりマネーリテラシーを高めることはとても大事です。
最低でも
- イデコ(iDeCo)
- NISA
- 厚生/国民年金
- 民間の個人年金
- つみたてNISA
- ふるさと納税
- 格安SIM
- 民間の生命保険/医療保険
などは、「知った上で、やるものとやらないものを自分で取捨選択しています」という状態にしておかなければなりません。
田舎では「スマホと保険を見直したら、家賃がまかなえた」くらいのことがすぐ起こるので、ホントあなどれない!
田舎の生活費のウソ「田舎はおカネを遣うところがない」
田舎の生活費でもっとも注意すべきところは、
「田舎はおカネ遣うところないから、おカネがかからない」
というコメント。
これはウソ。超ウソ。
意外に、「日帰り温泉」「居酒屋」「イベント」etc
いくらでも使うところはあります。
もちろん、ネットを通じてなんでも買えますしね。
でも、海や川でのんびりするだけというライフスタイルもできるのが田舎。
ウォーキング、サイクリング、ほとんどお金かかりません。
案外、お金を使う楽しみも、使わない楽しみもあふれているのが田舎なんですよね。
まとめ
総じて言うと
収入を増やしやすいのは都会、支出を減らしやすいのは田舎
です。
田舎では働き口が少ないのでパッと収入を増やすのは難しいですが、都会のようにムダな見栄を張る必要がなく、基本的に支出は抑えやすいです。
若い時は都会で稼ぎまくり遣いまくり、歳を重ねたら田舎でシフトダウン、そんなやり方もありだなーと思っています。