こんにちは、ななみんです。現在、山梨県の清里(八ヶ岳エリア)に4日ほど滞在中。
なんとこのエリアには、木工や陶芸を中心に、100軒以上の作家がいるそう。
人気のエリアではあるけどむちゃくちゃ混雑しているというわけでもないので、のんびり過ごせるお気に入りの場所です。
今回の滞在でも、カフェの内装やうつわについてなにかヒントがないかなぁ~なんて思いながら見ています。
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八ヶ岳に芸術家が集まる理由
八ヶ岳に作家が集まるのは、まず東京に近いことが理由。
個展だ、打ち合わせだ、と、東京に日帰りできるのはたいそうな魅力だそうです。
マーケットに近いのが便利なのは当たりまえですよね。
それでいて、この大自然もすぐだし。
八ヶ岳のアーティストのほとんどが東京方面の都会からの移住というからすごい。
こんなマップができちゃうほど、アートが充実しているのがこのエリア。
石塚木工さんを訪ねる
木工作家さんのアトリエは何軒か訪ねたのですが、中でもたくさんおしゃべりできたのが石塚木工さん。
オーナーは、飾り気がなくて、気さくで、とても優しい作家さんです。埼玉から八ヶ岳にきて、もう30年近いのだそう。
ギャラリーはまるで『白雪姫』に出てきそうな可愛らしさ。
昔は、新人木工作家でも40万、50万のテーブルがぼんぼん売れた時代もあったけど、今は全然違うんだと。
『木工作家も増えたし、これから始めるひとは大変だろうねぇ』って話してくれました。
業界は右肩下がりだし、自分も余裕なくて~など笑顔で言いながらも、これで30年以上も生計を立てられている。すごいことです。
夫は、木工作家から見る日本の森林の問題点などを聞けて、とても勉強になったと満足げにしていて、それも良かった。
テーブルやいすなどもとても使いやすそうで、ステキでしたが、旅行の途中だし、さすがに買えない。
端材にも活躍の場を。作家の優しさから生まれた壁掛け時計
クルマで持って帰れるもの・・・そうだ、カフェで使う壁掛け時計にしよう。
家具などを使ったあとに残った材を利用して作り始めたもの。
もともとは「まな板」にしていたんだけど、
『なんか、板が叩かれて傷だらけになっちゃうのが、かわいそうで』
ってことで時計にしたらしい。そんな優しい気持ちも持って帰れそうです。
国産材使用で、小さいものは3000円~、大きくても1万円しないくらいです。
看板犬のはなちゃんも、おとなしくて人懐こい。可愛いんだ~。
いろいろシビアな話を聞きつつも、どこかおとぎ話の中にいるような不思議な空間でした。
八ヶ岳のあちこちのカフェで、こちらのテーブルやいすが使われているそうです。
石塚木工
北杜市長坂町大井ヶ森874-2
和窯(わがま)へ向かう
次は、和窯さんへ向かいます。
作家の高橋さんは、もともとは東京からの移住者。あちこち移動されてから、もう八ヶ岳に20年以上いらっしゃるそうです。
飾っておきたいような繊細な作品の数々なんですが、でも食器なんだから、ガンガン使って欲しいとのこと。
この色合いのお皿を購入。
陶芸家、還暦を迎えての想い
陶芸家として独立されて、もう40年近く。すっかり道を確立されて、何の思い残しもないかと思いきや、
『今になって思うのは、やっぱり第一次産業、農業とか林業やれば良かったかなぁって、ね』
と意外なことをおっしゃるのでビックリしました。
陶芸の土をいじっているうちに、土そのものに興味がわいてきて、『土に宇宙がある』という心境になったんだそうです。そこから農業へも関心が出てきたと。
みんな空ばかり見てるけど、足元にだって宇宙があるんじゃないかな。
遠い先のことばかり見て、「いま」を大事にしないことを指摘されているような気がしました。足元の宇宙・・・
足元といえば。↓オットが立っているこの床、わかりますか?
<拡大>
そう、丸太の薄切りです。ひとつひとつ、ひとりで埋めて行ったそう。
気が遠くなる・・・
芸術家って、集中力が違う。なにか違う・・・
もともと会社員をしていたこともあるという高橋さん、脱サラしたオットに
「47歳?ちょっと長くやりすぎたかもしれないねぇ」
とにっこり笑って、励ましてくださいました。
和窯(わがま)
北杜市大泉町西井出8240-540