小規模林業

都会からIターン。ゼロからはじめる林業のはじめかた

こんにちは、ななみんです。

先日Twitter経由でこんな質問をいただきました

「林業に興味があるのですが、林業はどうやって始めたんですか?」

どこのどなたかは、わかりませんが、質問ありがとうございます。
まだあまりにも経験の浅いわたしたちですが、わかる範囲でお答えしますね!

なぜ林業をはじめようと思ったか?

まずそもそも「東京の会社員だったわたしたちがなぜ林業に興味を持ったか」は、こちらにまとめていますので、良かったらご一読ください。

都会のサラリーマン夫婦が田舎暮らしと林業に関心を持つまでのストーリー。こんにちは、ななみんです。 今でこそ、一応「林業」に関わっている夫婦ですが、ほんの3年前までは、完全な東京の会社員でした。 ...

簡単にまとめると、高知県小規模林業推進協議会からの取材にもお答えしているように、

もともと仕事も旅行も海外志向だったが、第2の人生を考える中で日本にもいいところがあるのでは? 引退して悠々自適ではなく、働けるうちに地方でしっかりと働く、林業にかかわりたいと漠然と考えていたところ、東京で高知県小規模林業推進協議会 中嶋健造会長の講演を聞いたのをきっかけに、2016年4月ご夫婦で高知県に移住した。

という感じです。
人生そのものを見直す中で、いろんな選択肢をゼロから検討していたら、田舎暮らしへの関心、林業のおもしろさややりがいに気づいた、という感じでしょうか。

移住1年目、2年目の林業について

1年目~2年目は、オットは

  • 行ける研修はすべて行く
  • 取れる資格はすべて取る
  • 手伝わせてもらえるところはどこにでも行く

という感じで、”がむしゃら”で”ひたむき”に頑張っていた、という感じです。

幸い、林業関係で出会う人々は、親切な人ばかりでした。

これは本当なんです。

もちろん、

人はけっこういるのですけどw、いじわるな人はほんとにいないですね。

師匠や仲間などに恵まれなかったら、もっと早い段階で脱落していたかもしれないです。

1年目に感じていたこと。

林業1歳児が感じている、山の仕事の魅力!「(小規模)林業」に関わって1年経ちました。 うちの林業は夫がメインなんですが、わたしも知っておきたいんで、この1年はがっつり研修...

移住3年目の「林業」の現状

そんなこんなで過ごして3年目の今。
林業をやっているのは、ほとんどオットひとり。
わたしは、ときどき手伝いに行きます。

戦力になってるんだか、なってないんだか

 

「林業主婦」な日を公開!こんな時間の過ごし方しています林業移住、1年目! 高知に移住して1年。林業に取り組むのはオットですが、わたしも基本くらいは知っておきたいなぁと思い、この1年は、一緒...

オットがふだん(秋~冬)にやっている作業は、

  • ご近所の山を借りる
  • 支障木を伐採する
  • 作業道をつける
  • その他、森林を整備する

という感じです。

ユンボ扱いもだいぶ上達・・・!

わたしが言うのもなんですが、オットの作業は全てにおいて、とにかく丁寧で、山を大切に扱っています。

まろやかな道


技術的にもわりと器用ですが、メンタル面で林業に向いているんじゃないかな、とわたしは思っています。

山からの収入は、ほぼ国・県・市からの補助金

自営業の「林業収入」といえば、山から木を伐りだして、市場に売るというのが一般的ですが、今は「山に道をつける」「整備する」段階なので、まだそこまで到達していません。

山からの収入源は主に補助金。

林業に関する補助金には、

  • 機材や装備を買ったり借りたりする代金(の一部)
  • 整備した森林の広さに応じた補助金
  • 切り拓いた作業道(メートルあたり)に対する補助金

など様々なものがあり、だいたいは国の補助金+県の補助金+市町村の補助金、の3段構えで成り立っています。

そのため県や市町村がどれだけ補助に協力的か、というのはとても大きな要素になります。
高知県はその点、かなり林業に注力しているのでいろいろ助かっています。
(移住者でも地元の人でも、補助金は平等です)

補助金に対する考え方

これはいろいろあります。

補助金は収入とは言えない。林業家なら間伐収入(木を伐って売ること)がメインでなければならない!

国のため、環境のためになる仕事をしている。補助はあって当たり前だ!

など。

わたしたちは特に補助金について、明確なスタンスをあえて持っていません。

というより、「補助金とは~」みたいなウンチクを語っている場合ではない、というのが今の現状です!

すぐに収入が上がらないのに、山を整備し続けるというのは、無償ボランティアになってしまうので、まず経済的に無理があります。機材のレンタル費や燃料代を考えたら、無償どころか持ち出しになってしまいますしね。

人生において、林業という新しいフィールドをやらせてもらうために、補助金はありがたく活用している、というのが正直なところです。

ただ、補助金は国や自治体の方針ひとつですぐ変わるので、補助金を生計の柱にしていると、単純に人生設計上、不安定だよね。という緊張感はもちろん常に持っていますね。

なぜ「自営の林業」を選んだか?

林業をするにあたり「自営?組織に属する?」は、けっこう悩んだところ。

「組織」とは、詳しくは後述しますが

  • 地域おこし協力隊
  • 緑の雇用
  • 林業大学校

など。

これらはとても恵まれた環境のように思えたし、仲間がいて心強い。

しかし最終的には四万十市という場所を気に入ったことや、会社員が長かったのでもう組織はいいかな・・・という気持ちもあって、自営を選んでみました。

後悔は全然ないんですけど、厳しい道であることは確かです。

感謝と自信を行き来する

わたしたちがそんな「飛び込み」で林業に関わっていられるのは、ほとんど

運と縁

のおかげです。

あてもなく高知にやってきて、たまたま四万十でも大人気のカヌー・SUPガイドをしている若い林業仲間が紹介してくれた山主さんがいて、山を貸してくれたから、今がある。

当然、そんなの予定には全然ないことでした。

もちろん、その運や縁を引き寄せたのは、オットが一生懸命やっていたからかな、とは思うんですけど、やっぱり皆さんの優しさのおかげ。

もしこの出会いがなかったらどうしてたの~って感じですが、それならそれで、きっと何かできていただろうと。
そういう根拠のない自信はわりと重要。

感謝と自信を行ったり来たりしながら暮らしています。

林業のはじめかた ~おすすめの方法

さて、わたしたちのように、Iターンの林業で

  • 経験がない
  • 山がない
  • コネがない

といった三重苦の人がどうやって林業をはじめるかというと、わたしたちのように素手ではじめるのは上述のように「運と縁」によるところが大きいです。

再現性がないのでとても人におすすめできるものではありません。

ソフトな始め方としては、

  • 地域おこし協力隊
  • 緑の雇用
  • 林業大学校

のようなやり方がおすすめです。

地域おこし協力隊

高知県でいえば佐川町のように、林業に特化した協力隊を求めているところがあります。

わたしたちが、自腹を切って無給で行く研修も、協力隊なら給与をもらいつつ、交通費を支給されつつ、行けるわけで~うらやましい!

それに、

  • 必要な装備も自治体で揃えてくれる
  • 卒業後に山を紹介してくれる
  • 1日数千円かかる林業重機を数百円で借りられる
  • 地域とのつながりができる

考えられるメリットは山ほど(山だけに?)あります。
※ 自治体によって変わります

協力隊を選ぶときには、OBが協力隊卒業後も現地に残り、活躍している地域がより安心ですね。

緑の雇用

行きたい地域に協力隊がない、とか、もっと実践的な環境にすぐ入りたい!という人には、国が行う「緑の雇用」というシステムもあります。

「緑の雇用」事業は、未経験者の方でも林業に就き、必要な技術を学んでもらうため、林業事業体に採用された人に対し、講習や研修を行うことでキャリアアップを支援するという制度です。

林業をはじめたい人が、林業の事業体に属して、就業して給与を得ながら研修も受けられるシステム。

緑の雇用で新規就業者を雇うと、事業体のほうにも補助があるので、「WIN-WIN」のシステムというわけですね。

緑の雇用 のリンクに飛びます

 

ただし、事業体によって、林業のスタイルはさまざまです。

大きな林業機械を使うところ、小さく間伐していくところ。

自分の方向性に合わない林業会社に勤めるとストレスになるので、じっくりお話を聞いて決めるべきですね。

林業大学校

地域おこし協力隊も、緑の雇用も、ちょっとハードルが高い・・・という人に。

高知県の例ですが、「高知県立林業大学校」というのがあります。

基礎課程・専攻過程(森林管理コース・林業技術コース・木造設計コース)があり、いずれも1年間で修了。
費用は学費が年間128,300円、その他経費が200,000円程度と格安でみっちり指導が受けられます。

修了後の就職率はほぼ100%、さらに修了後に必ず林業関係に就業するなどの条件付きですが、就学期間中は年間最大165万円までの支援金もあります。

林業大学校は高知県以外にも秋田、京都、岐阜、長野など、他にもありますのでそれぞれの内容を見てみるといいと思います。

新しくて、設備が整っています。

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ななみん’s VIEW

まだ林業で人生が成り立っているとはとても言えない段階だし、そもそも私たちの例は結構特殊なんですが、こんな変わったひとたちの話が参考になることもあるかなぁと思って、書き留めています。

林業を経済的に成りたたせるのはまだめどがはっきり立ちませんが、「林業が暮らしの中にごく自然に入りこんでいる」状態はとても楽しく、健康的で、かつ幸せです。

山からチラ見えする四万十川

 

なにか、質問があればいつでもご回答いたします。